物理は公式が多く複雑なため、わかりづらくて勉強方法もよくわからない科目です。理科は覚えることが多い中、物理は公式を覚えなくてはいけないうえにその公式を使えるようにならなければいけません。ではだからと言って難しいのでしょうか?いいえ。現在、物理ができないという人は勉強方法を知らないだけかもしれません。今回は計算が多く、公式が覚えられないという人に向けて、物理はどのように勉強していけばいいのか、受験に向けた物理の勉強はいつから始めたらいいのかなど、物理の疑問の数々を答えていきたいと思います。
結:二度と物理なんてやりたくなーい!
赤:さきさき、急に騒ぎ出してどうした?
結:物理の問題が意味不明すぎて嫌になっているのよ!矢印が多かったり、分野ごとにやっていることが違かったり……。
赤:あとは計算が多かったりか?
結:そそ!数学だけでも計算が大変なのに、物理で計算なんてしたくないよ!
赤:なるほどな。
結:もう嫌だ!物理辞めて化学する!
赤:化学や生物も覚えることが多くて大変だぞ!
結:え?覚えること多いの?それも嫌だ!もう何をすればいいの~??
赤:そんな落ち込むなって!理系の人なら物理もしっかりとコツをつかめばできるようになるぞ!
結:ほんと?うちは今どれだけやってもできる気がしないんだけど?
赤:ああ、大丈夫だ!今回は3つのステップに分けて、物理の勉強方法を理解してもらうぞ!この通りにやれば大丈夫だぞ!
計算ばかり?公式ばかり?勉強法を知る前に、物理の特徴を知るべし!
物理は数学?どうして計算が多いの?
赤:さきさき、まず物理ってなんだと思う?
結:え?計算が多いめんどくさい科目?嫌な感じが数学に似ているかも!
赤:正直なのはいいが、だいぶ物理が嫌いなようだな……。
結:うん!大嫌い!
赤:……。まぁいい。まず、数学というイメージを振り払おう!物理は数学に見えて、やっていることは数学とは違う!
物理は計算が多いので、ついつい数学のようなものと考えがちです。しかし、物理は数学を使っているだけで、数学とは違う部分が多いです。数学は数やグラフの性質や、図形の特徴などを理解する教科ですが、物理は自然の現象を理解する科目です。
赤:物理の分野は「力学」「熱」「波」「電磁気」「原子」とあるが、すべて自然の現象を扱っているだろ?
結:確かに!
赤:つまり、数学とは似ているが、まったく違うものだ!物理は数学の力を借りて計算しているだけだ!
物理は自然の現象を扱っている科目なので、数学とは大きく異なります。しかし、どれくらいの力が働いているのか、どれくらいの電気が流れているのかなど、自然の現象を理解するためには、ある程度の基準がないとわかりません。その基準となるものが数字であり、その値を知るために計算があるわけです。
赤:物理は数学と比べてもかなり記号が多いだろ?その記号が多い理由も、基準となる値がわからないからだ。記号は数字の代わりに使う基準のようなものだ。
結:数学の$x$や$y$みたいなものってことね!でもそう考えると、物理って数学の延長にあるってことじゃないの?
赤:そうだな。確かに数学の知識を使って、物理を解くんだから、物理は数学よりも難しく見えてしまうかもしれない。だが、物理が使っている数学って本当に簡単な物しかないぞ!
数学の延長上にあるとはいっても、高校数学のレベルがあれば数学ⅠAができればほとんど問題なく解くことができます。物理は主に掛け算や割り算で成り立っています。また、物理での公式も出てくるので、数学の計算ができれば大丈夫です。
赤:2次方程式や三角比の基本的な部分ができていれば、あと公式を覚えるだけで物理の全部の問題が解けるようになるぞ!
結:なんだ!計算ばっかりで大変だと思ったけど、案外簡単そうじゃん!
物理攻略のコツは「絵を描く」こと!
物理を解くためにまず行わなければいけないことは何でしょうか?
結:??計算すればいいんじゃないの?
赤:いや、いきなり計算すると、物理は本当にわからなくなるぞ!
物理でまず初めにやらなければいけないことは、絵を書いて状況を理解することです。
赤:これはいくら文章で書いてもわからないだろう。だから一緒に問題を解いていこう!
結:おっけー!
赤:よし、じゃあまずは下の問題を見てくれ!
問:天井から2本の糸a,bにより質量mの小球がつるされている。a,bの張力T1,T2を求めよ。
(出典:物理のエッセンス P20)
赤:この問題を何も書き込まないでできるか??
結:……。わからない……。どうすればいいんだろう??
赤:それは図を書きこんでいないからだ!ボールを基に図を書きこんでみるとこの問題もわかるぞ!
結:確かにこれならわかりそう!
赤:ああ!図を書きこむことで、あとは何をすればいいのかがわかるだろ!これは物理をやるとわかるが、Tは上方向の力と横方向の力に分けることができる。そして、ボールが止まっているということは、上と下の力、そして横の力は同じだけ働く。答えを下に書くぞ!
水平方向における力のつりあいより、
$\frac{ \sqrt{ 3 } }{ 2 } T_1 = \frac{ 1 }{ \sqrt{ 2 } } T_2$ …①
鉛直方向におけるちからのつりあいより
$\frac{ 1 }{ 2 } T_1 + \frac{ 1 }{ \sqrt{ 2 } } T_2 = mg$ …②
①,②より
$T_1 = \frac { 2 }{ ( 1 + \sqrt{ 3 } ) } mg , T_2 = \frac{ \sqrt { 6 } }{ ( 1 + \sqrt{ 3 } ) } mg$
結:すごい!図に書くだけで、自分がやることがすぐにわかる!
赤:そうだ!物理は問題文に書いていない物も問題の条件に含まれるから、図を書かずに理解することは難しい。今回は重力の力は問題文に書かれていなかった。
結:確かに!問題文を見ただけだったら、重力が働くなんてわからない!
上記の問題のように、問題文で与えられている条件を図で書いていくようにしましょう。今回の問題は図に書き込まなくても理解できた人はいるかもしれませんが、応用問題になるにつれて、問題はどんどん複雑になり、問題を見ただけではわかりません。上達するためのコツとして、物理の問題の状況を書いていくクセを身につけましょう。
赤:今後、物理をできるようになりたいのであれば、絵を書くことは絶対にやらなければいけないことだぞ!
物理は計算と思考!覚えることは少ない!
赤:物理のメリットとしては覚えることが圧倒的に少ないというのがあるぞ!
結:え?本当??うちは覚えることが苦手だから、嬉しいかも!
赤:ああ!他の理科の科目に比べれば圧倒的に少ない!それには理由がある!
物理は他の科目に比べて、覚えることが圧倒的に少ないです。その分計算問題と思考問題を解かせる傾向があります。ここが数学に近く、数学と同じように苦手意識を持ってしまう部分だと思います。
結:そうそう!なんか違うって言われても同じだと思っちゃうんだよね……。
赤:確かに数学に比べて計算は複雑ではないが、思考問題があるから、結局似てしまうと感じるのだろう。さらに思考問題を解くために自然現象を理解しなければいけないが、その自然現象も難しいのではないか?
結:そうそう!現象を理解することが難しい!
赤:けどそれは、物理の基本を理解していないだけだと思うぞ!さらに、その現象さえ理解できれば問題を解くことができるようになると思うぞ!
物理の現象がわからないから難しいという人がいますが、逆に言うとそれさえできてしまえば物理はできるようになります。この章では詳しくは書きませんが、次の章から詳しく説明していきます。
まとめ
結:なんか物理って複雑な物って考えていたけど、こう書かれると意外と簡単かも!
赤:そうだろ!数学とは似ているだけで、物理は数学に比べると、意外と簡単な科目だ!最後にこの章のまとめを書いておくからぜひ見てくれ!
- 物理は自然の現象を理解するための科目!数学とは全然違うぞ!
- 物理の問題を解く前に問題文を整理するためにも図を書いていこう!
- 物理は覚えることが少ない分、思考問題が多い。しかし、その思考問題も、現象の理解ができていれば簡単に解ける

物理の勉強法3ステップ!これさえ守れば成績UP
赤:次は物理ができない人に向けた勉強方法を教えるぞ!どのようにすれば物理の成績があがるのかを解説していく!
結:え~!問題集を適当にやればいいんじゃないの?
赤:いや。さっきも言ったが、物理は現象を理解すればスムーズにできる。ということは、現象を理解していないと、いつまで経っても物理はできるようにならない。
結:他の科目でも、基礎が大切と言っているけど、物理はさらに大切ってこと?
赤:そうだ!物理の基礎は、現象を理解することが大切で、基礎を理解することが、他の科目よりも出てくるんだ!
結:基礎を理解するのは大変そう……。でも、それさえできると、物理を理解するのは簡単だったよね!
赤:そうだ!ここでは、基礎を理解するためにどのようなことをしなければいけないのかから最終的にはどのようになっていくのかを紹介していくぞ!
物理勉強法ステップ1「教科書理解」
赤:まずは、教科書理解の段階だな!
結:この段階は見た目通りでいいの?
赤:ああ!見ての通りだ!教科書の内容を理解する段階のことだ!
先ほどから繰り返していますが、物理は現象を理解することが何より大事です。そして、その現象を理解する段階が教科書理解の段階です。
赤:この段階では、どうしてこのような公式が出てくるのかを理解したり、どうしてそのような現象が起こるのかを理解したりする段階だ!
この段階をしっかりやると、この先の物理の問題の理解度がかなり高くなります。どうしてこのような公式が使われるのかを理解出来たり、この問題ではどのような現象が起きているのかなどの理解がはかどったりします。
結:でも教科書ってわかりにくく書かれていたりするんだよね……。
赤:わからない所は先生に聞けばいい!あと、今は教科書レベルのことしか書いていない参考書も出ている。自分がわかりやすい参考書を使えばいいんだ!
結:教科書だけをやれってわけじゃないんだね!
教科書を理解しろと言われても、教科書だとわかりにくくて理解できないという人もいるかもしれません。しかし、本屋に行けば、教科書レベルの参考書はたくさん置いてあります。自分がもし、教科書を使いたくないのであれば、そのような参考書を使えばいいだけです。
もし、物理ができない人の中で、教科書がわからないからと言って、教科書理解の段階を飛ばそうとしている人がいたら、それだけはやめるようにしてください。そのような勉強法では成績が伸びません。
赤:何事にも順序がある。そして、物理ができるようになりたいならば教科書理解は本当に大事だ。
教科書理解の段階の勉強をする人は、ただ教科書を読むだけの勉強はやめましょう。本当に理解しているのかがわからないからです。本当に現象を理解できているのかを把握するためにも、教科書や参考書についている例題はやりましょう。問題を解くことによって、自分が読んできた内容を改めて確認できると同時に、理解がはかどります。
赤:始めは答えを見ながらでいいから、自力で答えられるまで、何度も解いていこう!何度も解くことで、物理の現象を頭の中で理解できるようになるぞ!
物理勉強法ステップ2「基本問題演習」
結:この段階って教科書理解と何が違うの??
赤:この段階は「定石理解」を行う章だ!
結:じょうせきもんだい??
赤:ああ、定石とはつまり解き方の王道のことだ。定石理解の段階では典型的な解き方やよく使う解き方を覚えるんだ!
結:なんか難しそう……。
赤:レベル的にはセンター試験の問題くらいかな?センター試験8割くらい取れるようになったら、だいぶ定石理解ができているってことだ!
物理の入試問題は典型的な問題=定石問題を組み合わせたものが多く、それらの多くが定石問題をしっかりと身につけていないと解けなかったり、解くことができても時間がかかったりすることが多いです。逆に定石をしっかりと身につけることで入試物理は断然有利になります。
赤:この段階ができると、もう物理の全ての問題を一応は解けることになる。
結:すごい!
この段階は、教科書の内容を理解していることを前提に、物理の定石問題を解いていきます。たくさんの定石問題が載っている参考書を購入し、その参考書の問題を理解するまで解いていきましょう。
赤:問題の解き方としては、以下のステップを踏んでいこう!
- Step1
- やる分野・範囲を決める
- Step2
- 問題を一通り解く
- Step3
- 解説を読んでわからなかったポイントをチェックする
- Step4
- 解けなかった問題をもう一度自力で解いてみる
- Step5
- 後日すべての問題をもう一度解く
結:問題を解いて復習するって感じだね!
赤:ああ、そうだ!下にいくつか注意点を書いておく!
復習は必ず行う
復習は必ず行いましょう。問題を解くだけでは、間違えた問題ができるようになることは絶対にありません。次に問題を解いたときに必ずできるようになるまで、再び解いてみるなどして復習を行いましょう。
赤:教科書理解の段階で現象や公式は理解しているはずだ。どうしてもわからない問題は先生に聞くなどして、理解を深めていこう!
分野ごとに理解していこう
1度に物理の全範囲を解いてしまうと、前回やった部分の復習が1~2か月後になってしまうので理解ができません。力学、熱力学、波、電磁気、原子で分野を絞って同じ問題を解く間隔を1~2週間くらいに設定しましょう。
結:もっと短い期間で同じ問題を解きたいんだけど、そういう場合はもっと範囲を縮めてもいいの?
赤:問題ない!特に力学はかなり範囲が広いから、2~3分野くらいに分けて、問題を解いていこう!
解答を見る前にしっかりと考えよう
解いている問題がわからない場合でも、解答を見る前に10~20分ほど考えましょう。すぐに解答を見ると、どこがわからなかったのかがわかりませんし、次に同じ問題にあった時に覚えていないです。考えることで、より理解が深まるので、しっかりと考えましょう。
赤:考えることも大切だが、20分以上考えることは時間の無駄だぞ!注意してくれ!
物理勉強法ステップ3「入試問題演習」
赤:さいごのステップでは定石問題を使った知識を用いて、実際に入試問題を解いていく。
結:いまのウチには遠い段階だ……。
最後に入試問題が多く載っている問題集や、自分の受験する大学の過去問などを使って、問題演習を行います。この段階に行くためには定石問題はほぼ完ぺきにする必要があります。定石問題を参考に、どんどん問題を解いていきましょう。
赤:実際に、定石問題だけでも乗り越えられる大学もあるが、難関大学を受験する人はこの問題演習を乗り越えないといけない。
結:どうして??
赤:難関大学はさっきやった「定石問題」を組み合わせた問題が多いんだ!いわゆる応用力があるかを見てくるんだ。だから、その応用力をつけるために、引き出しの種類を増やすんだ!
自分の受ける大学によって、問題集の種類は変わってくると思います。定石問題だけで乗り越えられる大学を受験するのであれば、過去問演習に移っても十分ですし、東大のような大学を受けたいのであれば、もう2,3個問題集を解いた後に過去問演習に移らなければいけません。大学のレベルを調べて、自分に適した問題集をやりましょう。
結:問題演習はどんなことをやればいいの?
赤:問題演習も定石問題とあまり変わらない。下を参考にしてくれ!
- Step1
- まずは自力で解く
- Step2
- なぜその解き方を採用するのかを考察する
- Step3
- 自分の武器になるまで解きなおす
結:本当に問題を解いて復習をする「定石問題」と同じだね!
赤、ああ!だが、定石問題と違うことは、引き出しを増やす努力をすることだ!
問題演習の段階も、やり方としては定石問題の段階と一緒で構いません。しかし、問題演習では、これから物理の入試問題を解く際に必要な力を身につけるようにしましょう。どうして自分は間違えたのか、なぜこの解き方を行うのかなどを常に考えて、成長できるようにしましょう。
この章のまとめ
結:物理を極めることも大変なんだな……。でも頑張ってできるようになりたい!
赤:ああ!大変かもしれないけど、やれば必ず上がるぞ!最後に下にまとめるからぜひ見てくれ!
- 物理の勉強方法は3つのステップで分かれる!基礎からしっかりとやろう
- 教科書理解は現象や公式を理解する段階!これをやらないと、この先の理解度が全く違うから注意!
- 基本問題演習の段階では、物理の定石問題を理解していく。この先の問題を解けるようになるためにしっかりやろう!
- 問題演習では、応用問題を解いていき、本番に備えていく!1問1問、自分の武器を身に着けよう!
理系物理レベル別勉強法&参考書
赤:ここでは、受験する大学や、今のレベルに合わせて、勉強方法や問題集をいくつか紹介していくぞ!参考にしてくれ!

高校基礎レベルの物理勉強法
赤:まずは、高校の基礎レベルができない人に向けて話そう!さきさきもここからやり直した方がいいかもな!
物理が1からわからないという人は、高校の基礎レベルから勉強しましょう。先ほど話した教科書理解の段階を行うイメージです。
赤:さきさき、教科書理解をする段階では何が大事だったか覚えているか?
結:んーと、問題を解きながら解く!
赤:そうだ!正解!
教科書を理解する際は問題を解きながら読み進める勉強がオススメです。なぜ、問題を解きながら行うのかというと、参考書を読むだけだと、内容があまり頭に入ってこないからです。なので、手を動かしながら、物理の基礎を理解していくようにしましょう。
赤:この段階の人は、物理の難しい問題はまだ解けない。だから、教科書の問題といっても、本当に簡単な問題だけで十分だぞ!
この段階の人にオススメの参考書としては『スタディサプリ高校3年スタンダート』と『物理エッセンス』です。
スタディサプリ高校3年スタンダート
有名講師の授業を受けることによって、物理を理解できる学習アプリです。講師自身が教えてくれるので、どの部分が大事なのかを理解しながらの学習ができます。
ただし、自分のペースでの学習を行うことはできません。授業のペースよりも早く物理の基礎を理解たいという人は下に記入した物理のエッセンスを使いましょう。
物理のエッセンス
物理のエッセンスは教科書レベルの物理の基礎を学習できる良い参考書です。物理の根本的な部分から解説を行っており、物理の理解がはかどるだけでなく、問題がたくさん載っているため、一緒に解くことができます。
赤:これらの参考書は好みで選ぶといいぞ!
センターレベルの物理勉強法
赤:次はセンターレベルの物理の勉強法を教えるぞ!センター物理は定石理解がある程度できていれば十分だ!
結:ってことは、さっき言っていた定石理解の勉強法で十分ってこと?
赤:ああ!そうだ!改めて定石理解の勉強方法を書いておくから確認してくれ!
- Step1
- やる分野・範囲を決める
- Step2
- 問題を一通り解く
- Step3
- 解説を読んでわからなかったポイントをチェックする
- Step4
- 解けなかった問題をもう一度自力で解いてみる
- Step5
- 後日すべての問題をもう一度解く
結:いつ見ても大変そうだな……。
赤:大変かもしれないが、これくらいしないと勉強で成果は上がらないぞ!
センター物理で7割以上を取る場合は定石問題の理解が大事です。その勉強方法は先ほど話したことと同じです。しかし、センター試験でさらに高得点を取得する場合は、さらにセンター試験に向けた勉強を行うことが必要になります。詳しくはセンター物理についての記事で解説しているので、参考にしてみてください。
赤:そして、定石理解をするのにオススメの参考書が『良問の風』だ!
良問の風
「良問の風」は物理の定石問題がたくさん詰まっている参考書です。それぞれの問題事にレベルやどのように解けばいいのかのヒントが載っており、確実に定石問題をマスターできます。問題数も力学の範囲ですら40問くらいしかありませんので、繰り返し勉強をしやすいです。
MARCHレベルの物理勉強法
赤:MARCHレベルになると、問題演習の段階に入ってより難しい問題を解けるようになる段階に入っていくんだ!
結:さっき話してた1問ごとに収穫を得るってやつか!
赤:そうだ!下で改めて確認していこう!
- Step1
- まずは自力で解く
- Step2
- なぜその解き方を採用するのかを考察する
- Step3
- 自分の武器になるまで解きなおす
赤:この段階ではさきさきが言ったように、1問ごとに収穫を得ることが大切だ!
問題演習の段階こそ意識から抜けがちですが、復習をしっかりとしましょう。ただ、応用問題を解いていても、自分の収穫にはなりません。どうして間違えたのかを必ず意識しながら問題を解くようにしましょう。
赤:この段階の人におすすめの参考書としては、『名門の森』だ!
名門の森
入試で大事になってくる考え方を理解できる良問を集めた参考書になっています。問題数も150問近くあり、1問1問から、物理の思考方法をしっかりと学ぶことができます。解説もわかりやすく書いており、さらにポイントも押さえているため、問題から学ぶ際の手助けになるでしょう。
早慶・難関国立・医学部レベルの物理勉強法
赤:さいごに早慶や難関国立大、医学部レベルを目指す人の物理勉強法だ!
結:待ってました!
赤:……と言っても、勉強方法はMARCHと変わらない。
結:え?
赤:勉強方法は結局同じなんだ!だけど、目指す大学のレベルが高い分、扱う参考書が違う!勉強方法を知りたい場合は、MARCHの勉強方法を参考にしてくれ!
結:はーい!
赤:おすすめする参考書は『難系』だ!
難問題の系統とその解き方
通称『難系』と呼ばれるこの参考書はとにかく難しいです。このレベルの問題を解けるようになると、どの大学でもかなりの点数を取れるようになるでしょう。『良問の風』レベルの問題を難なく解ける人を対象にしている参考書のため、解説はあまり丁寧ではありません。しかし、応用問題を解く際の解き方のコツはかなり詳しく書いていますので、物理で高得点が取りたい人は是非やっておきたい参考書です。
あ:早慶や難関国立の医学部を目指す人はぜひやってくれ!それ以外の人にはとても難しい問題になっているから、くれぐれも他の科目に余裕があり、物理で差をつけたい人がやるようにしよう!
- 各レベルによって勉強方法は異なる!自分のレベルに合わせて勉強方法とオススメ参考書を確認しよう!
- 物理が全く分からない人は教科書理解ができるようになる段階からスタート!スタディサプリやエッセンスを用いて学習しよう!
- 基本問題演習はセンター試験で5割ほど取れている人が対象だ!名門の森を解くことにより、センター7割を目指そう!
- センターがある程度の点数を取れるならば、難関大学の2次試験を意識する問題演習の段階に取り掛かろう!良問の風や難系で攻略だ!
物理勉強法Q&A|計算のコツは?いつから勉強する?物理の疑問を解決!
赤:さいごに物理の疑問にいくつか答えていこうと思う!自分が物理の中で疑問に思っていることがあれば参考にしてくれ!
物理勉強法の質問1:計算がどうしても苦手……コツは?
結:むっちゃわかる~!どうすればいいの??
赤:計算は基本的に慣れるしかないな。だが、図を書けばある程度わかるようになるぞ!
物理の計算は数字以外にも、記号が多いので、苦手に感じる人は多いです。しかし、計算が苦手という人は計算ができるようになるまで練習するしかありません。
ですが、少しでも計算式を立てやすくする工夫はできます。それは問題文の様子を実際に書き出すことです。最初にも言いましたが、物理は絵を書くことで、理解がよりはかどる科目だからです。
赤:普段から図を書く練習をして、あとは慣れるまで解いていけばいい!
結:なんか答えになっていない……。
赤:そう思うかもしれないが、それこそが答えなのだ!千里の道も一歩からだ!頑張れ!
物理勉強法の質問2:頭を使う問題が多いけど、センスがない……どういう風に考えればいいの?
結:そうそう!問題の考え方がわからないっていうの!
赤:それはセンスがないんじゃなくて、教科書理解ができていなかったり、定石問題があまりできていなかったりするんじゃないか?
結:うっ……。確かにそうかも……。
勉強は必ずやればできるはずです。物理も、理解は難しいですが、基礎ができれば必ずできるようになります。もしも、教科書の理解ができていなかったり、センター試験で8割以上取れていないのに難しい問題集を使っていたりする人は、一度基礎に戻ってみましょう。
赤:この記事ではずっと言っているが、物理は現象や公式を理解してないとこの先の問題の理解ができなくなってしまう。もし、難しい問題が解けないのならば一度基礎にもどってみよう!
結:はーい!頑張りまーす!
物理勉強法の質問3:他の科目との違いは?物理は本当に取った方がいい??
結:わかる~!結局物理選択で正しいのかどうかわからないのよね……。物理はわかりにくいから他の教科に逃げたい!!
赤:教科の選択は行きたい学部や自分のやりやすい科目によって全く違うからな。下に各教科の特徴をまとめるぞ!
理科の各教科の特徴
- 物理
- 自然の現象を解明する科目。他の理科の科目よりも覚えることが少ない分、計算問題が多い。
- 化学
- 物質の結びつきを学習する。「知識」と「計算」の両方が求められ、覚えることがとても多い科目。
- 生物
- 生物や細胞の特徴を把握する科目。他の教科に比べて、計算が少ない分覚える量がかなり多い。
- 地学
- 地形の特徴を捉える科目。あまり大学で使われない。
赤:各教科にはこのような特徴がある!どうだ、さきさき?
結:んー他の科目も大変そう……。
赤:そうだ!結局理科をやらなければいけない場合、どの教科も大変だ!だから、物理から逃げたいから他の教科に逃げるっていうのは良くないぞ!
物理は他の理科に比べれば、理解するまでは大変ですが、理解をしてしまえば他の理科の科目よりも簡単です。計算量は化学よりも少なく、暗記量は圧倒的に少ないです。計算が苦手だったり、暗記が得意だったりで生物に行ったり、化学を使う学科に行きたいために化学を選ぶことも十分選択としてはいいですが、もしそのようなことがないのであれば、物理は理科の中ではかなりおすすめできる科目です。
赤:理系だと、ある程度の計算も得意だし、物理選択が一番オススメだぞ!
物理勉強法の質問4:いつから勉強すればいいの?他の科目とのバランスは?
結:うんうん!これもうちが今悩んでいる所だ!
赤:これも受験生から多い質問だ!確かに理科や社会は国語、数学、英語の3教科に比べてやる量は少ない分、迷いやすい!
結:その言い方だと、ひょっとして高校1年生からやらないといけないの??
赤:いや、やる量が少ないということはやる時期も遅くていい!高3から始めても問題ないぞ!
物理は英語や数学などと比べて、範囲はかなり狭いです。そのため、物理の勉強も遅くても十分です。具体的には、高校3年生からでも十分に追いつきます。
その代わり、高校2年生のうちは数学や英語など、主要科目の勉強を行いましょう。このような科目は力が付きにくいので、成績が上がるのはかなり遅くなってしまいます。なので、物理のような比較的早めに成果が出る科目を勉強するよりも主要科目の成績を上げることに専念した方がいいです。
赤:だが、時間に余裕があったり、高校3年生から物理を勉強することに不安を覚えたりする人がいるかもしれない。
結:うちは全く心配じゃないけど!
赤:そこは少し心配しろよ……。もし、上に当てはまる人は教科書理解の勉強だけしていくといい!簡単にできるし、3年生の時にスタートダッシュを踏めるはずだ!学校の授業だけはきちんと受けておく、学校のテストごとに復習をする、といったことをしているだけでも有利になる!
まとめ
結:だいだい物理についてわかってきた気がする!これでうちも100点だい!
赤:気合が入ることはいいことだが、聞いただけではマスターしてるとは言えないぞ!しっかりと問題を解くことが大切だ!最後に下にまとめておくから、それに従って学習していこう!
結:はーい!がんばる!
- 物理は自然の現象を解明する教科!基礎が本当に大切になる科目だから、土台作りをしっかり行おう!
- 問題を解く時は、絵を書く癖をつけよう!問題の理解度が全く違ってくる!
- 勉強のステップは「教科書理解」→「定石問題理解」→「問題演習」の順番で行う!自分のレベルを把握して、それに沿った学習を行おう!