- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
千葉大学の世界史は総合力が問われる試験で、幅広い時代・地域からの出題があり出題形式も論述と語句の記述があります。基本的には教科書レベルの知識が問われますが、地図や写真などの資料を読み取る問題の出題もあるため一筋縄ではいきません。出題範囲が広いので歴史の縦のつながりと横のつながりを理解している必要があります。
そんな千葉大の世界史だからこそ、きちんと傾向を把握し対策を練っておくことが重要です。
千葉大学・世界史の出題傾向
例年、千葉大学の世界史では字数制限のない論述問題が数問出題されています。50字程度で答えられるものから400字程度で答えるものまで様々なので、問題によってどのくらいの分量を書く必要があるのか自分で判断しなければなりません。またここ数年では200字~300字の字数制限がある論述問題が2~3問出題されているので出題傾向の変化にも注意が必要です。語句や年号を答えさせるような問題も出題されるため、教科書に出てくる語句は一通りおさえておく必要があるでしょう。
千葉大学世界史の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 記述問題、論述問題
- 第2問 記述問題、論述問題
- 第3問 記述問題、論述問題
記述問題
大問1~3の全てに記述問題があり、空欄補充や一問一答形式などがあります。語句だけでなく年号を答えさせる問題も出題されているため、教科書に出てくる重要語句・重要年号は覚えておくと良いでしょう。
論述問題
論述問題も大問1~3の全てにあります。2019年度までは字数制限のない論述が中心でしたが、2020年度からは200字~300字程度の字数制限がある問題も出題されています。字数制限ありの論述に関しては、使用すべき語句が指定されている場合もあるので問題文をしっかり読むことが大切です。
千葉大学世界史の時間配分の例
千葉大学の世界史は80分で、大問ごとの難易度は年によって変わります。そのため基本的には1問25分くらいを目安に、書く量が多い問題と少ない問題で時間を調整するようにしましょう。語句を答える問題は基本レベルのものがほとんどなので論述問題で手が止まったらそれらを先に答えるのもありです。字数制限がない論述だと解答をだらだら長く書いてしまうおそれがあるので、時間を意識しながら必要なことだけを書いていくようにしましょう。
時間配分の例
00:00 | 第1問 記述問題、論述問題(25) |
00:25 | 第2問 記述問題、論述問題(25) |
00:50 | 第3問 記述問題、論述問題(25) |
問題の難易度に応じて時間配分は調整するようにしましょう。問題文や資料の読み取りにも意外と時間がかかるので注意が必要です。
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千葉大世界史で必要な学力レベル
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、千葉大の世界史に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
千葉大学のレーダーチャートはこのようになります。
千葉大学の世界史のレーダーチャートはこのようになりました。通史理解と短文論述で特に高い完成度が求められます。
幅広い時代・地域からの出題があるのでしっかり教科書を読み込んで基礎を固める必要があります。
通史理解
通史理解はレベル5。同じ地域の時代に伴う変化や同じ時代における異なる地域の比較なども出題されるため、縦と横のつながりを理解しているかどうかが鍵となります。
地域ごとの歴史を勉強する時には他の地域とのつながりも意識するようにしましょう。地域別でまとめられた年表は歴史の横をつながりを理解する際に便利です。
単語暗記
単語暗記はレベル3。単語暗記にこだわる必要はありませんが、語句を答える問題の出題もあるので教科書レベルの単語はしっかり覚えておきましょう。
教科書に出てくる太字の語句をチェックしておけば十分です。
短文論述
短文論述はレベル5。千葉大の世界史では短文論述が重要な鍵となります。まれに難易度の高い問題も出題されますが、基本的には教科書に書いてあることから出題されます。
問題演習を重ねて定石問題の解き方を身に着けていきましょう。
論述
論述はレベル1。千葉大の世界史で出題されるのは300字程度の小論述なのでそれより文字数が多い論述については優先順位が低くなります。
千葉大学世界史が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、千葉大学の世界史で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから千葉大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
世界史の基本、歴史の流れ=通史をなるべく早く身につけるカリキュラム
世界史が苦手で学校の授業についていくのも大変な人は、まずその苦手を払拭するため、基礎の基礎レベルの問題集から取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず1番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 世界史がそもそも苦手
- 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ
これらに1つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
この参考書は、中高で学ぶ世界史がとても簡潔にまとめられたものです。繰り返し読むことで、まずはおおまかな歴史の流れを知りましょう。高校2年生のうちにこの参考書は終えたいところです。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、まずは世界史の重要ポイントをおさえていきます。重要ポイントを理解するとさらに歴史の流れを理解しやすくなります。
また、始めから一問一答で演習すると単語の丸暗記になってしまいます。歴史の流れの復習も兼ねて単語を覚えるには穴埋め形式の問題集を使いましょう。文字だけでなく地図や写真などの資料も載っているものを選ぶと良いでしょう。
次に進むポイント
- 世界史の苦手意識が少し薄れてきた
- 細かい単語は覚えていなくても、世界史の歴史の流れ全体や出来事はすべて把握できた
- 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた
千葉大入試のレベルを目指して問題演習をしよう
千葉大入試や共通テストレベルの問題を解くためには、知識があるというだけでは不十分です。ここからは実践的に問題を解くことで入試問題のレベルを知り、その解き方を身に着けていきましょう。
夏頃にはこの段階に到達しているようにしましょう。
次に進むポイント
- 短めの論述問題の解き方が分かった
- 教科書に出てくる語句は一通り知っている
千葉大入試で合格点を取るための世界史の総仕上げ
実践問題に慣れたらあとは千葉大入試に向けて総仕上げをしていきましょう。入試レベルの問題は一見難しそうに思えますが、ほとんどが定石問題の組み合わせで解けます。「武器」は既にもっているはずなので、ここからはその使い方を極めていきます。
基本的な参考書をやり終えたら、千葉大の過去問や千葉大形式に似た問題で仕上げていきます。特に字数制限なしの論述はどのくらいの分量を書くかの判断が難しいので練習を積み重ねることが大切です。
直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組みましょう。時間配分や問題を解く順番は、過去問演習を通じて自分に合ったものを見つけていくことができます。