上智大学　日本史の対策

• 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。

上智大学の日本史は総合力が試される試験で、マーク式、記述式、論述での出題があります。大問は1つしかありませんが、リード文がかなり長いため、時間配分に注意が必要です。
この記事では、上智大学の日本史の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。ここでは上智大学の全学部日程（TEAP利用入試）について紹介します。

上智大学・日本史の出題傾向

例年、上智大学の日本史では、マーク式問題、記述問題、論述問題が出題されています。史料や長めのリード文があり、それらを読み取って答える問題が多く出題される傾向にあります。そのため、教科書をただ暗記しているだけでは解くことができず、思考力が重要となります。皇室の結婚に関するニュースがあった年に、戸籍に関する問題が出題されるなど、時事的な問題に関連するテーマからの出題が見られます。日頃からニュースを見たり新聞を読んだりすることで最新の情報を知っておくようにしましょう。

上智大学日本史の各問題の特徴

• 第1問　マーク式問題、記述問題、論述問題

マーク式問題

マーク式問題では空欄補充、正誤判定、年代整序、問いに対して語句を答える単答問題が出題されます。空欄補充、単答問題については標準レベルの問題が多くなっているのでなるべく落とさないようにしましょう。正誤判定についてはやや細かい内容が問われます。それぞれの選択肢をしっかり読んで消去法で解いていきましょう。年代整序は教科書で太字になっている重要な出来事に関する問題が多くなっています。

記述問題

記述問題では、空欄補充と単答問題が出題されます。教科書レベルの問題が中心ですが、語句を書きとる際には漢字間違いに注意が必要です。

論述問題

論述問題は50字程度の短めのものや150字程度のものが出題されます。内容としては史料やリード文を読み取って答える問題が多くなっています。日本史の知識だけでなく読解力も必要となるため、過去問や論述用の参考書でトレーニングをしておきましょう。

上智大学日本史の時間配分の例

上智大学日本史の入試は、試験時間が90分で大問は1問です。マーク式問題は30問前後、記述問題と論述問題はそれぞれ3問前後出題されます。マーク式問題は45分、記述は5分、論述は40分くらいのペースで解いていきましょう。正誤判定、年代整序や論述問題は時間がかかるので、単答問題や空欄補充をスピーディーに解くようにするなど、時間配分を工夫する必要があります。
急いでいると字が雑になりがちですが、採点者に読めない字で書くと減点されてしまいます。最低限、採点者が読めるような字で書くように心がけましょう。

時間配分の例

1つの大問の中で解ける問題から解いていくことになります。年によってマーク式・記述・論述の比率は変わるので、試験開始時に問題数を確認して時間配分を調整しましょう。

上智日本史で必要な学力レベル

レーダーチャート

ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、上智大の日本史に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。

上智大学のレーダーチャートはこのようになります。

上智大学の日本史のレーダーチャートはこのようになりました。通史理解、単語暗記、短文論述において高い完成度が求められています。

通史理解

通史理解はレベル5。年代整序で特定のテーマにそった出来事の前後関係が問われることが多いので、テーマ史の理解が重要になります。テーマ史は資料集で分かりやすくまとめられているので確認しておきましょう。

教科書を読むときには年表を確認するようにしましょう。

単語暗記

単語暗記はレベル5。語句そのものを書きとらせるような問題も出題されるため、漢字間違いをしないように注意しましょう。教科書の太字になっている語句については確実に抑えておく必要があります。

単語暗記には一問一答が役立ちます。

短文論述

短文論述はレベル4。リード文や史料に関する問題の出題が多くなっているため、教科書の丸暗記では対策として不十分です。論述用の参考書を活用して、短文論述を書く練習をしておきましょう。

上智大学日本史が解けるようになるためのレベル別勉強法

ここからは、上智大学の日本史で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める！」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている！これから上智に特化していきたい！という人は途中から読み進めてもOKです。

まずは日本史の基礎＝通史理解から固めていこう

日本史に苦手意識がある人は、日本史の基礎の基礎、つまり通史理解を深めるところから始めましょう。最初は細かい知識にこだわるよりも通史を理解することが大切です。以下のチェックリストに当てはまる人は、基礎的な問題集から取り組むようにしてください。

• 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
• 日本史がそもそも苦手
• 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ

これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。

• 通史理解中高6年間の日本史が10時間でざっと学べる

この参考書は、中学高校で学ぶ日本史の中でも特に重要な内容を一気に復習できるものです。簡潔にまとめられていて、短時間で読むことができるので、本格的な受験勉強が始まる前に繰り返し読んでおきましょう。歴史の流れが頭に入っていると、学校の授業も理解しやすくなります。

先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。

• 通史理解スタディサプリ高3トップ・ハイレベル日本史
• 単語暗記詳説日本史ノート

「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、まずは歴史の流れを頭に入れていきます。この段階で、教科書で太字になっている語句を一通り確認しておきましょう。講義の動画を聞いた後に確認問題を解くことで理解度を確認することができます。
始めから一問一答で演習すると単語の丸暗記になってしまいます。歴史の流れの復習も兼ねて単語を覚えるには穴埋め形式の問題集がおすすめです。

次に進むポイント

• 日本史の苦手意識が少し薄れてきた
• 細かい単語は覚えていなくても、日本史の歴史の流れ全体や出来事はすべて把握できた
• 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた

問題演習で力をつけよう

上智大入試や共通テストレベルの問題を解けるようになるには、教科書の内容を理解しているだけでは不十分です。ここからは頻出の問題を解くことで定石問題の解法を身につけていきましょう。
短文論述については特に問題演習をたくさんすることが大切です。

• 単語暗記山川日本史一問一答
• 単語暗記実力をつける日本史100題
• 論述段階式論述トレーニング
• 論述考える日本史論述

センター試験の過去問もマーク式問題の対策に役立ちます。

• 単語暗記センター試験過去問

次に進むポイント

• 教科書の内容をしっかり理解できている
• 共通テストレベルの問題を解くことができる

上智大入試で合格点を取るための日本史の総仕上げ

定石問題は身についたので、あとは上智大入試本番に向けて総仕上げをしていくだけです。ここからは実際に入試問題を解くことでレベル感や時間配分を確認していきます。

• 単語暗記日本史標準問題精講
• 単語暗記山川日本史一問一答
• 通史理解東進日本史史料一問一答
• 論述詳説日本史ガイドブック

基本的な参考書をやり終えたら、上智大の過去問や上智大形式に似た問題で仕上げていきます。

• 過去問赤本（5〜10年分）

直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組みましょう。リード文もしっかり読むようにすると、短文論述を解くのに必要な読解力を養うことができます。