- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
学習院大学は元々皇族や華族が通う名門大学です。元々のMARCHに加わり、現在はGMARCHとして難関私立大学に仲間入りを果たしました。難関私立大学に加わるだけあり、試験の難易度は高く、特に国語の古文は私立大学の中でも最高難易度の問題が出題されています。
この記事では、学習院大学の国語攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
学習院大学の国語出題傾向
学習院大学の国語の入試は大半がマーク式で、記述問題も本文中から短文を抜き出す形式です。長文記述がない分、解答がしやすいと思われがちですが、現代文は文字数が標準より多く、ややこしい選択肢の出題が多いです。また、古文の難易度も高いため、対策が必須です。
学習院大学国語の各問題の特徴
- 第1問 漢字
- 第2問 現代文(評論)
- 第3問 現代文(評論)※文学部以外の場合は古文
- 第4問 古文※文学部のみ
- 第5問 漢文※文学部のみ
第1問:漢字
文学部の場合は5問の漢字の書き取り、文学部以外の場合は10問の漢字の読み書き問題が出題されます。
書き取り問題は難易度がやや高いため、参考書での事前対策は必須です。
第2問:現代文(評論)
3000~4000文字程度の評論文を読み、続く問題にマークもしくは文中の文字を抜き出す記述で解答する形式です。
文学部では5,6問程度の漢字問題が出題されます。文章量は標準~少し多め程度ですが、ややこしい選択問題が出題されるため注意が必要です。
第3問:現代文(評論)※文学部の場合
2000~3000文字程度の評論文を読み、続く問題にマークもしくは記述で解答する形式です。
6~7問程度の漢字・熟語問題が出題されます。短文ではありますが最後に本文中の表現を使った記述問題があり、難易度は高めです。
第3問:古文※文学部以外の場合
物語や歌集などの古文を読み、続く問題にマークもしくは記述で解答する形式です。
文学史の知識や助詞・助動詞などの古文文法の理解を問われる問題が出題されます。安定して得点を取るには対策が必要です。
第4問:古文※文学部のみ
物語や歌集などの古文を読み、続く問題にマークもしくは記述で解答する形式です。
文学部は他の学部の古文に比べ、より深い部分の古文常識・文法・読解力が問われます。突破には古文文法が完璧であることが必須です。
第5問:漢文※文学部のみ
随筆や物語等の漢文を読み、続く問題にマークもしくは記述で解答する形式です。
記述は句法で使われる語の読みを問われるもので、後はすべてマークでの解答です。内容解釈に加え、書き下し問題も出題されます。
学習院大学国語の時間配分の例
学習院大学の国語の試験時間は文学部が90分、文学部以外が60分です。
時間がかからず、かつ着実に得点ができる問題から解くようにしましょう。文学部の場合は、漢字→漢文→古文→現代文、文学部以外の場合は漢字→古文→現代文の順で解くのがおすすめです。以下は文学部の場合の時間配分例です。文学部以外の場合も各分野の所要時間を参考に時間配分を組み立てましょう。
時間配分の例
00:00 | 第1問 漢字(5) |
00:05 | 第5問 漢文(15) |
00:20 | 第4問 古文(20) |
00:40 | 第2問 現代文(評論)(25) |
00:45 | 第3問 現代文(評論)(25) |
01:10 | 見直し(20) |
漢字や文法等の知識を問う問題も多いため、時間には比較的余裕があります。ややこしい選択問題には、多少時間を使っても根拠を探して丁寧に解くことを心がけましょう。
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学習院大学大国語で必要な学力レベル
学習院大学の国語は古文こそ難易度が高めですが、それ以外は他の難関私立大学と比べて標準程度の難易度です。知識を問われる問題が多いため、各参考書は完璧に仕上げておく必要があります。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、学習院大学の国語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
学習院大学のレーダーチャートはこのようになります。
学習院大学の国語のレーダーチャートはこのようになりました。古文対策として単語を重点的に対策し、その他は各分野の基礎力を高めつつ、幅広い文章にふれて大量の文章を読み解くコツを掴むことが重要です。
現代文
現代文はレベル4。文章量は標準~やや多い程度なので、丁寧に読み取り着実に得点することを意識しましょう。漢字学習の際には漢字の意味まで理解して学習を行う必要があります。
古文単語
古文単語はレベル5。単語の意味や古文常識をおさえる必要があり、難易度は高いです。文学史も出題されるため、その対策も必要になります。
古文文法
古文文法はレベル4。難解な文法は出題されませんが、標準的な文法は完璧にマスターしているのが大前提です。各活用形や接続、品詞分解が正確にできるよう演習を重ねましょう。
古文読解
古文読解はレベル4。正しい訳ができることはもちろん、素早く読み解くことができるようになる必要があります。様々な文章に触れることで古文常識を身につけることを意識しましょう。
漢文句法※文学部のみ
漢文句法はレベル4。句法で使われる語の読み問題が出題されるため、どの用法がどの読みに対応しているかをおさえましょう。参考書レベルの知識は完璧にしておく必要があります。
漢文読解※文学部のみ
漢文読解はレベル3。標準的なレベルですが、共通テストレベルで安定して8割以上得点できるようになっておく必要があります。書き下し問題にも対応できるよう演習を行いましょう。
学習院大学国語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、学習院大学の国語で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから学習院大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
合格への第1ステップ!古文・漢文単語と文法の基礎学習
学習院大学の古文・漢文は、単語や文法の基礎が完璧でないと安定して得点することはできません。特に古文は難易度が高いため、早い段階から基礎を固めましょう。
単語については3周やりきって8割以上覚えられている状態、文法については問題集で8〜9割取れるようになったら、次のステップに進みましょう。
現代文についても早い段階から参考書1冊は取り組んでおくのがおすすめです。
- 現代文高校現代文をひとつひとつわかりやすく。
こちらは2周ほど読み進めていけばOKです。
高校3年生になるまでにこれらの基礎を固めましょう。
一通り参考書の内容が身についたら次のステップに進みます。
次に進むポイント
- 助動詞の表に載っている「接続」「意味」「活用」を理解している
- 動詞の活用を理解している
- 古文単語帳の意味の8割以上覚えている
- 漢文の句法の8割以上覚えている
古文を素早く読み解く「古文読解」の練習
基礎固めができたら、「古文読解」の練習を積んでいきましょう。学習院大学の古文は特に難易度が高いため、素早く的確に読み解くための「古文読解」の習得が必須です。
現代文についても、このステップで実践的な演習を行っていきましょう。
- 現代文センター現代文問題演習①
各参考書で8~9割は覚えている・解けるレベルまで持っていきましょう。
高校3年生の8月頃までに完了している状態が理想です。
次に進むポイント
- 敬語の表を覚え、品詞分解がスムーズにできる
- 助詞・助動詞の識別が完璧にできる
- 古文の演習問題が25分程度で解ける
共通テストレベルの国語の各入試演習を実践
古文読解を身につけたら、現代文・漢文も含めて演習問題をどんどん解いていきましょう。特に古文は多くの文章にふれておくことで古文常識の学習にもなります。共通テストレベルの問題は演習教材として非常に使いやすいので、私大志望でも積極的に活用したいところです。
共通テストレベルの問題で安定して8割以上得点できるようになるまで演習を重ねましょう。高校3年生の9月〜11月で取り組めるのが理想です。
- 古文読解センター試験過去問
- 漢文読解センター試験過去問
- 現代文センター試験過去問
次に進むポイント
- 共通テストレベルの問題は安定して8割以上正解できる
- 古文の演習問題が20分程度で解ける
学習院大学合格に向けて難易度の高い古文の演習
このステップまでくれば、他の難関私立大学でも対応できる基本的な学力は身についています。ここからのステップでは、学習院大学の試験合格に向けて、難易度が高い古文重点的に対策し、他分野でも学力の底上げをしていきます。
- 現代文センター現代文問題演習②
- 現代文システム現代文 私大対策編
- 古文読解「有名」私大古文演習
- 古文読解首都圏「難関」私大古文演習
漢字や文学史の暗記は直前までにできればいいため、早くから対策を行う優先度は高くありません。しかし学習院大学では出題数も多く、正答率を高めるためには試験日までに参考書を完璧に仕上げきっている必要があります。参考書は早い段階から購入し、高校3年生の夏頃から少しずつ取り組んでおくのがおすすめです。
- 現代文河合入試漢字マスター1800+
- 古文読解国語便覧(文学史の暗記)
過去問は直近10年ほどを時間を測って取り組みます。実際に過去問を解き、現在の実力で何割程度得点ができるのかを把握しましょう。各分野で8割以上を安定して取れることを目標に、高校3年生の11月以降から取り組んでいきましょう。
- 過去問赤本(5〜10年分)