- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
日本のトップクラスの私大として知られる早稲田大学の試験の中でも、社会科学部の国語は特殊です。試験時間が短く、出題される文章量が多いことに加え、現・古・漢を融合した問題が出題されるため、過去問を通じた個別の対策が必要となります。
この記事では、早稲田大学社会科学部の国語攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
早稲田大学社会科学部の国語出題傾向
早稲田大学社会科学部の国語の試験は全てがマーク式です。自分で記述内容を考えなくても良いため、解答が楽と思われがちですが、現代文と古文、漢文が融合した文章が出題されるため、難易度は高めです。
文章を何度も読み返している時間はないため、戸惑わないように事前に対策しておきましょう。
早稲田大学社会科学部国語の各問題の特徴
- 第1問 現代文(評論)
- 第2問 現・古・漢融合文
第1問:現代文(評論)
3000~4000文字程度の評論文を読み、続く問題に選択肢で解答する形式です。
例年3問程度の漢字問題も出題されています。文章自体の難易度は標準程度ですが、文章量が多いため注意が必要です。
第2問:現・古・漢融合文
現代文・古文・漢文が融合した文章を読み、続く問題に選択肢で解答する形式です。
物語文や歌論を扱った文章が多く、文学史の問題が出題されることもあるため、単語・文法以外の知識も重要になります。
早稲田大学社会科学部国語の時間配分の例
早稲田大学社会科学部の国語の試験時間は60分です。
最初は着実に得点ができる大問1の評論から解き始めるのがオススメです。大問1は例年標準程度の難易度ですが、言い換えなどで紛らわしい選択肢が出題されることもあります。選択に迷って時間を使いすぎないよう注意しましょう。
時間配分の例
00:00 | 第1問 現代文(評論)(20) |
00:20 | 第2問 現・古・漢融合文(25) |
00:45 | 見直し(15) |
問題数自体は少ないため、上記の配分通りで進められれば見直しの時間は十分とれます。自分の習熟度に応じて適宜大問1,2に取り組む時間を増やしても良いでしょう。
学習塾STRUXではこれらの勉強計画を
□ 受験生の今の成績に合わせて
□ 受験までの日数に合わせて
□ 受験生それぞれの得意・苦手に合わせて
オーダーメイドで作成して、計画の実行・改善まで毎日の勉強を管理します。
早稲田大国語で必要な学力レベル
早稲田大学社会科学部の国語は現・古・漢融合文こそ特殊で難易度が高めですが、その他試験時間に対する文章量が多いことも難易度が高くなっている要因になっています。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、早稲田大学社会科学部の国語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
早稲田大学社会科学部のレーダーチャートはこのようになります。
早稲田大学社会科学部の国語のレーダーチャートはこのようになりました。現・古・漢融合文の対策として単語を重点的に対策します。その他は各分野の基礎力を高めつつ、歌論や文学史にふれ、様々な歌や物語文とその前提となる時代背景をおさえておきましょう。
現代文
現代文はレベル4。素早く文章を読み解く練習を積み、大問1をスムーズに終えられるようにしましょう。紛らわしい選択問題には、全体の文脈をおさえた上でどれが適切な表現になっているのかを考えることが重要です。
古文単語
古文単語はレベル5。難解な単語が出題されることも多いため、標準レベル+αの対策をしましょう。歌論・文学史も出題されるため、その用語の対策も必要です。
古文文法
古文文法はレベル4。難解な文法は出題されませんので、標準的な文法の取りこぼしがないようにしましょう。助動詞や接続、品詞分解の正確な理解が必要です。
古文読解
古文読解はレベル3。標準的なレベルのため、重点的な対策をする優先度は低いです。ただし、共通テストレベルの文章はスラスラ読み解くことができるレベルにはなっている必要があります。
漢文句法
漢文句法はレベル4。選択肢式ではありますが、書き下し問題も出題されるため、書き下し問題にも対応できるようになっておく必要があります。句法はしっかりおさえて意味を取り違えないよう注意しましょう。
漢文読解
漢文読解はレベル3。標準的なレベルのため、基礎をしっかりおさえておきましょう。よく出題される文章の時代はある程度固まっているため、演出を重ねる中で各時代背景にもふれておくのがベストです。
早稲田大学社会科学部国語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、早稲田大学社会科学部の国語で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから早稲田大学社会科学部に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
まずは古文・漢文の単語と文法で基礎固め
早稲田大学社会科学部の現・古・漢に対応するためには、まずそれぞれの基礎を固めておく必要があります。古文・漢文の単語と文法については早い段階でベースを作っておきましょう。
単語は単語帳を3周やりきって8割以上覚えられている状態、文法はスタサプを使い、問題集で8〜9割取れるようになるまで取り組みましょう。
現代文についても、基礎部分をしっかりおさえておくのが良いです。特に現代文が苦手という方は今のうちに穴埋めをしておきましょう。
- 現代文高校現代文をひとつひとつわかりやすく。
こちらは2周ほど読み進めていけばOKです。
高校3年になるまでにこれらの基本を固めてしまいましょう。
一通り参考書の内容を理解したら次のステップです。
次に進むポイント
- 助動詞の表に載っている「接続」「意味」「活用」を理解している
- 動詞の活用を理解している
- 古文単語帳の意味を8割以上答えられる
- 漢文の句法を8割以上理解している
正確に読み解く力をつける「古文読解」の練習
基礎をおさえることができたら、正確に文章を読み解く「古文読解」の練習に進みます。早大社会科学部の古文は、文章の難易度自体は標準的なため、スラスラ読めるように練習を重ねていきましょう。
現代文は共通テストの過去問に取り組み、より実践的なレベルの演習を行います。
各参考書で8~9割以上は覚えている・解けるレベルまで学習しましょう。
高校3年生の夏までに完了していれば良いペースです。
次に進むポイント
- 敬語の表を覚え、品詞分解が問題なくできる
- 助詞・助動詞の識別が問題なくできる
- 各参考書の古文がつまずくことなく読める
共通テストレベルをマスター!国語の各入試演習を実践
古文読解を身につけたら、現・古・漢全ての分野でレベルアップをはかります。共通テストレベルの問題は演習教材として非常に使いやすいので、私大志望でも積極的に活用しましょう。
共通テストレベルであれば安定して8割以上は得点できるところまで繰り返し練習していきましょう。高校3年生の8月〜10月で取り組めるとベストです。
- 古文読解センター試験過去問
- 漢文読解センター試験過去問
- 現代文センター試験過去問
次に進むポイント
- 共通テストレベルの問題で現・古・漢それぞれ8割以上得点できる
早稲田大学社会科学部の合格に向けて現・古・漢を実践的に演習
このステップまでくれば、基本的な入試対応力は身についているため、あとは早大社会科学部の試験レベルまで引き上げていくだけ。特に難易度が高めな古文と現代文を重点的に対策していきます。
暗記は直前までにできればいいためあまり優先度が高くありませんが、早大社会科学部では漢字・文学史の問題も出題されるため、夏明け以降に取り組めるように参考書を準備しておきましょう。古文単語帳は基本的に1冊あればいいのですが、早稲田志望の場合は難単語も出題されるため、もう少し多くの古文単語までやっておきたいところです。
- 古文単語古文単語FORMULA600
- 現代文河合入試漢字マスター1800+
- 古文読解国語便覧(文学史の暗記)
過去問は直近10年ほどを時間を測って取り組みましょう。実際に過去問を解いて、時間配分の感覚を身につけていくことが重要です。高校3年生の11月以降から、仕上げとして取り組んでいきましょう。
- 過去問赤本(5〜10年分)
- 過去問早稲田の国語