大学受験に向けた英語の問題集は数多く発売されています。それぞれに特徴がありますので、それを踏まえた問題集選びが入試では重要です。
しかし、それぞれの問題集を「レベル」「解説」「見た目」など多くの項目で比較していては、貴重な時間がどんどん過ぎてしまいます。適切な問題集選びが学力アップには重要ですが、だからといって自分でイチから選んでいてはキリがないのです。
そのため今回は皆さんに代わっておすすめの問題集をピックアップしています。問題集の特徴を理解して、適切なもので学力アップを目指しましょう。
自分にピッタリの英語参考書を選ぶのが成績アップのコツ!
大学入試を見据えた問題集は、自分にピッタリのものを選ばなければなりません。
その理由は、ピッタリのものを利用しなければ、覚えなければならない知識に抜け漏れが出てしまうからです。
自分にピッタリの参考書を選ぶためのコツは以下の3つです。
- 単語や文法のレベルは適切かどうか
- 解説が充実しているかどうか
- 問題集の体裁は使いやすいかどうか
自分の現状の学力よりも極端にレベルの高い問題集を選んでしまうと、自分の勉強した単語や文法の知識を超える可能性があります。結果「問題集がほとんど解けない」との状況になりかねません。
また、問題集には自分の解けない問題が含まれています。それらの問題を確実に理解するために、解説の細かさもポイントです。それらを踏まえた問題集を以下ではご紹介します。
英語問題集おすすめ7選
大学受験に利用する英語の問題集は数多くあります。以下ではそれらをご紹介します。
おすすめ英語参考書早見表
どの参考書が自分に適しているのか、以下でまずは確認しておきましょう。今回は「単語帳」「文法問題集」「英文解釈」「長文問題集」のそれぞれについて1つから3つおすすめをご紹介します。
- 単語帳
入試レベルの英単語をシンプルな単語帳で身につけたい人におすすめ→「単語帳:ターゲット1900」 - 文法問題集
高校英文法をすでに学校の授業レベルでは程度理解していて、問題をどんどん解いて定着させたい人におすすめ→「Vintage」
高校英文法の基本をゼロから理解したい人におすすめ→「大岩のいちばんはじめの英文法」 - 英文解釈
正確な文章読解の基本を身につけたい人におすすめ→「入門英文解釈の技術70」 - 長文問題集
センター試験に通用する読解力を目指している人におすすめ→「イチから鍛える英語長文300」
センター試験で8割以上を目指す人におすすめ→「英語長文ポラリス1」
有名私立大学に通用する力を身に着けたい人におすすめ→「大学入試 全レベル問題集 英語長文 3」
おすすめ英語参考書・問題集(単語帳):「ターゲット1900」
レベル:高校1年生~3年生まで幅広く
「ターゲット1900」は、受験に頻出する1900の見出し語を、100単語ごとに区切ったものです。
セクション単位で学習できるようになっていますので「100個」の数字を目標にしながら、早く学習ができるように考えられています。
しかも見出し語が多いことから、大学入学共通テストから国公立の二次試験まで幅広くカバーしています。つまり、1冊である程度の大学に対応できるのです。
また、ターゲット1900は単なる単語帳ではなく無料で音声をダウンロードもできます。そのため目で見て覚えるだけではなく、音声を聞いて耳も利用しながら覚えられるのです。
「ターゲット1900」はこんな人におすすめ!
- 幅広い単語を覚えたい!
- 100単語区切りでテンポよく単語を把握したい!
- センターレベルに留まらず二次試験の勉強もしたい!
- 音声を利用して勉強したい!
- 赤シートで単語テストをしたい!

この参考書については、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ英語参考書・問題集(英文法)その1:「大岩のいちばんはじめの英文法」
レベル:定期テストの点数が50点前後の高校1年生
高校英語の文法書として一番最初に利用するような基本的なものです。全ての説明が基本中の基本で「高校の英語がほとんどわからない」という人でも理解できる内容です。
説明されている内容は「中学3年生のまとめ~高校1年生の基本知識」を中心としています。中学3年生で学習する内容が含まれているため、中学校の英語に苦手意識がある人でも基礎から改めて学習できます。
また、説明の文章は「~してみよう」など親しみやすさを重要視しています。英語が苦手なうちは問題集を利用する気になりにくいですが、こちらには利用したくなる親しみやすさがあります。
「大岩のいちばんはじめの英文法」はこんな人におすすめ!
- 中学レベルの文法から復習したい!
- 説明を読んですぐに演習をしたい!
- 分かりやすい解説が良い!
- 親しみやすい表現の文法書が使いたい!
- イラストや図が多く使われているものが良い

おすすめ英語参考書・問題集(英文法)その2:「Vintage」
レベル:英語初心者から上級者まで幅広く
受験で求められる「文法」「イディオム」「発音」「会話表現」など、必要な情報を1冊にまとめたものです。問題のレベルは基礎から応用まで幅広くあり、レベルが高い問題がやや多く掲載されています。
構成は見開きで完結するものであり「左ページで問題演習・右ページで解説」が基本です。問題を解いてすぐに解説が確認できますので、内容を忘れないうちにすぐさま復習までできます。
しかも実際に入試で出題された問題が部分的に利用されています。実戦レベルの問題で演習ができるためおすすめです。
「Vintage」はこんな人におすすめ!
- 1冊で幅広い知識を身に着けておきたい!
- 辞書のような役割を持つ教材を持っておきたい!
- 見開きで完結する分かりやすいものが良い!
- 文法解説だけではなく問題も解きたい!
- 実際の入試に出た問題で実践レベルの力を付けたい!

この参考書については、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ英語参考書・問題集(英文解釈):「入門英文解釈の技術70」
レベル:短い文章で英文解釈に慣れたい高校1年生~2年生
英文解釈、つまり構文を正確にとるための勉強を始めた人におすすめの1冊です。共通テストレベル程度の英文解釈が中心となっていて、どちらかと言うと「英語に苦手意識がある人」向けの問題集です。
「英語が苦手な人向け」と聞くと簡単な内容が収録されているように感じるかもしれませんが、共通テストレベルを意識して作られているため、手応えのある問題が多く出題されます。
そのぶん問題が完璧に解けるようになると、共通テストレベルで8割程度は目指せる実力が付きます。
なお、英文解釈を中心とした問題集です。そのため単語の学習や文法の学習が不足している場合は、センターレベルでもつまずく可能性があります。あらかじめ単語・文法を固めた上で取り組むようにしましょう。
「入門英文解釈の技術70」はこんな人におすすめ!
- シンプルなデザインで勉強したい!
- 英文解釈の基礎から学びたい!
- 有名な問題集を利用したい!
- 大学入学共通テストも意識した実力をつけたい!
- 基本知識の定着度合いを測りたい!

この参考書については、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ英語参考書・問題集(長文読解)その1:「イチから鍛える英語長文300」
レベル:大学入学共通テストで8割以上取りたい人向け
大学入学共通テストで高得点をとりたいと考えている人におすすめです。「これから大学入学共通テストに向けて勉強したい」と考えている人も利用して良いでしょう。
問題のほとんどは実際の入試で出題されたものです。そのため、実戦レベルの問題演習ができるようになっています。
しかも2015年に発売された比較的新しい問題集であり、近年の問題も掲載されていることが特徴です。
新しい問題が掲載されていることで、新しい出題傾向の問題なども確認できます。最近は大学が出題する問題のパターンも変化していますので、それらにも対応できる問題集なのです。
「イチから鍛える英語長文300」はこんな人におすすめ!
- センター試験の問題が解けるようになりたい!
- 学校よりも難しい長文読解をしておきたい!
- 新しいタイプの問題を経験したい!
- 二次試験を意識して長文に慣れたい!

この参考書については、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ英語参考書・問題集(長文読解)その2:「英語長文ポラリス1」
レベル:大学入学共通テストで高得点を取りたい人向け
大学入学共通テストで8割以上を狙いたい人向けです。同じシリーズの問題集の中では最もレベルが下ですが、内容としては十分難しいものが掲載されています。
掲載されている長文数は12題と少なめです。ただ、問題数は少ないもののレベルの高い新しい問題が厳選されています。
それぞれの問題について丁寧な解説もありますので、全体としての満足度は高いものです。
また、問題には「和訳」「語彙確認」も用意されています。これらの問題を通じて、自分の苦手単元や不足している語彙力を確認できるようにもなっています。
「英語長文ポラリス1」はこんな人におすすめ!
- 大学入学共通テストで点数を取りたい!
- 英語の基礎知識はあるため長文を解きたい
- 近年の入試傾向を踏まえた対策をしたい!
- 同じシリーズで上位の問題集に繋げたい!

この参考書については、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ英語参考書・問題集(長文読解)その3:「大学入試 全レベル問題集 英語長文 3」
レベル:有名私立志望者向け
有名私立大学の志望者を対象とした、シンプルな問題集です。標準レベルの問題を扱っていて、出題数も10題と少なくなっています。
問題数は少ないですが、問題集の中でも「文構造の解説」に力を入れています。英語は文構造の理解が文章理解につながりやすいため、ここを丁寧に解説してくれているのは魅力的です。
「大学入試 全レベル問題集 英語長文 3」はこんな人におすすめ!
- 文構造のある問題集を利用したい!
- 語彙力もアップさせたい!
- 絞った英文で繰り返し学習したい!
- 私大レベルのやや難しい問題を解きたい!
- リスニング力も同じ問題集で高めたい!

おすすめの英語参考書がわかったら、使い方をチェック!
英語の問題集は、とにかく問題にチャレンジすれば学力アップにつながるわけではありません。使い方を間違えてしまうと「時間をかけた割には成績が上がらない」との状況になってしまいます。
問題集を利用して成績を上げるためには「何度も繰り返し」「丁寧に」取り組むことが重要です。これについて以下では確認していきましょう。
使い方のポイントは「丁寧に繰り返す」!
英語の問題集を利用する際には、丁寧に繰り返すことを意識しましょう。「ただ単に何回もやれば良い」というわけではなく、解説を読みながら丁寧に進めます。
特に英語の問題集は「なぜ間違えたか」が重要です。例えば「単語がわからなかった」「文法がわからなかった」「読み違えていた」「覚えていたものと異なる意味だった」などの理由が考えられます。
解説を見てこれらの理由を明確にするのです。そうしておけば、必要に応じて単語帳や参考書に戻り「自分の弱点を減らす勉強」ができます。
まとめ
大学入試を乗り切るためには、英語の力を高めておかなくてはなりません。志望大学に合格するためにも自分に合った問題集を見つけ、無理なくレベルアップしていきましょう。
問題集を利用してレベルアップするためには、問題を解くだけではなく解説を読み込むことも重要です。「問題の着眼点」「間違いやすい文法」など、鍵になる部分に注目をした学習を心がけましょう。
また「わからない単語や文法」が出てきた場合は問題集の解説で確認しましょう。重要なものとして解説されている可能性があります。
また、解説されていない場合でも「辞書を引く」「文法書を読む」などして不明点をなくす努力をしておきましょう。
加えて、問題集に繰り返しチャレンジしましょう。人間は重要な内容でも忘れてしまいますので、繰り返し問題を解いて定着させるようにしなければなりません。