- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
上智大学の世界史の試験は知識の正確性が求められる試験で、正誤判定や論述問題の出題があります。論述はやや長めのものも出題されるため、参考書などを活用してしっかり対策しておく必要があります。
この記事では、上智大学の世界史の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。2021年度より上智大学では全学部日程(TEAP利用入試)でのみ世界史の独自試験が出題されるようになっています。今回はこちらの傾向と対策を見ていくことにしましょう。
上智大学・世界史の出題傾向
例年、上智大の世界はマーク式と論述式で出題されています。問われる知識は教科書レベルのものが中心ですが、正誤判定が出題されるため、教科書の内容は確実に押さえておかなければなりません。大問は1つしかありませんが、複数の時代・地域にまたがる形で出題されるため、問題数のわりに出題範囲は広くなっています。近現代のヨーロッパがメインになっていることが多いですが、インドや中国などのアジア地域に関する問題も出題されています
上智大世界史の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 マーク式問題、論述問題
マーク式問題
マーク式問題では正誤判定が出題されます。教科書レベルの問題がほとんどですが、やや細かい内容を問うような問題も出題されます。選択肢を1つ1つ丁寧に読み、消去法で解いていくようにしましょう。
論述問題
論述問題では200字程度のものが1題と350字程度のものが1題出題されています。語句の指定がある問題の場合は、語句をヒントに答案を組み立てていきます。上智の世界史では空欄を埋める形式の論述が出題される場合もあります。このタイプの論述は、何について書けばいいのかを空欄の前後から自分で判断する必要があります。何について書くべきかしっかり理解したうえで答案構成を考えるようにしましょう。
上智大学世界史の時間配分の例
上智大学の世界史の試験時間は90分で、マーク式問題が5問、論述が2問あります。マーク式問題を15分程度、論述問題を1問35分程度のペースで解いていきます。
マーク式は小問数が5問なので、1問あたりに3分使うことができます。ミスがないように1問1問丁寧に解いていくようにしましょう。論述問題はいきなり答案を書き始めるのではなく、答案構成をしっかり考えてから書くことが大切です。
時間配分の例
00:00 | 第1問 マーク式問題(15) |
00:15 | 第1問 論述問題(75) |
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上智大学世界史で必要な学力レベル
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、上智大学の世界史に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
上智大学のレーダーチャートはこのようになります。
上智大の世界史のレーダーチャートはこのようになりました。通史理解と単語暗記で特に高い完成度が求められます。短文論述と論述についてもしっかり対策をしておきましょう。
通史理解
通史理解はレベル5。やや細かい内容も出題されるため教科書全体をしっかり読み込んでおきましょう。年表で歴史の流れを確認しておくと、通史理解が深まり論述問題の対策になります。
単語暗記
単語暗記はレベル5。教科書レベルの知識が問われるので、教科書に出てくる語句は確実に抑えておきましょう。論述問題を解けるようにするには単語の意味まで確実に理解しておく必要があります。
短文論述
短文論述はレベル3。150字~200字の論述が出題されることも多いので、自分の知識を簡潔にまとめられるように、参考書などを活用して問題演習をしておきましょう。
論述
論述はレベル4。350字程度の論述では1問の中で答えなければいけない内容が多くなります。問いに対して過不足なく答えることが大切です。短文論述と同様に問題演習を重ねて力をつけましょう。
上智大学世界史が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、上智大の世界史で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから上智大に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
世界史の基礎の基礎を学ぶステップ
世界史に苦手意識がある人はまず世界史という科目の全体像をつかみましょう。簡単な参考書を何周か読むことで歴史の流れが頭に入ります。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 世界史に苦手意識がある
- 学校の授業についていくことができず、テストも赤点ギリギリ
これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
この参考書は、中学と高校で学ぶ世界史の大まかな内容を短い時間で復習することができるものです。授業の予習復習もかねて何周か読んでおきましょう。本格的な受験勉強が始まる前に歴史の流れを頭に入れておきます。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、世界史の基本レベルの知識を確認していきます。この段階で教科書の太字の語句も確認しておきます。講義の映像を見るだけでなく、セットになっている確認問題も合わせて解くようにします。
また、始めから一問一答で演習すると単語の丸暗記になってしまいます。歴史の流れの復習も兼ねて、単語を覚える際には穴埋め形式の問題集を使うようにしましょう。
次に進むポイント
- 世界史の苦手意識が少し薄れてきた
- 細かい単語は覚えていなくても、世界史の歴史の流れ全体や出来事は一通り把握できた
- 映像授業の内容を理解し、確認問題も解けた
実際に問題を解いてみよう
上智大入試や共通テストレベルの問題を解けるようになるには、通史や単語を暗記しているだけでは不十分です。ここからは実践問題を解くことで解法を身に着けていきます。
この段階で苦手な分野があることに気づいたら一旦前のステップに戻って確認しましょう。
高3の夏前にはこの段階に進んでいるようにしましょう。
センター試験の過去問もマーク式の問題に慣れるのに役立ちます。
- 単語暗記センター試験過去問
次に進むポイント
- 共通テストレベルの問題が解る
- 教科書レベルの知識は完璧になった
上智大入試で合格点を取るための総仕上げ
実践練習で問題の解き方は身についたはずなので、あとは上智大入試本番に備えて総仕上げをするだけ。ここからは入試問題を解くことを通じて時間配分や問題の難易度を確認しましょう。
基本的な参考書をやり終えたら、上智大の過去問や上智大形式に似た問題で仕上げていきます。実際に問題を解いてみることで難易度や問題の形式を改めて確認することができます。
過去問を解くときには必ず時間を計るようにしましょう。