- この記事は「センター試験対策用記事」です。共通テストでは文法独立問題がありません。共通テスト英語のリーディング問題を対策するにはこちらの記事をチェック!
センター英語第2問の「文法問題」。基本的な文法だけでなくイディオムや熟語も聞かれるので、「意外と解けない……」「案外難しい……」なんて思っている人も多いのではないでしょうか?実際、この文法問題に足をすくわれて点数が下がってしまう人が多いのも事実。人によっては「長文より文法の方が不安……」なんて人もいるのでは?この記事ではそんな人向けに、「そもそもどういう問題が出るの?」「どのくらい力を入れればいいの?」「おすすめの勉強法は?」といったポイントをお伝えします。
センター英語の文法問題、ぶっちゃけどのくらいできればいい?形式と必要な能力もおさらい!
センター文法問題の配点と形式をチェック!
センター試験・英語では第2問に「文法問題」が出題されます。その配点は、以下の通り。
センター英語の200点のうち、文法の点数は42点程度。全体の2割程度しか文法問題の点数がないんです。
基本的に1問2点で、20問程度解かなければいけません。
第2問A:選択肢問題
第2問Aは、オーソドックスな4択問題。
主に以下の内容が聞かれます。
- 文法問題
- いわゆる一般的な文法問題。不定詞・動名詞の区別や関係代名詞など、文法の知識があれば解ける問題です。
- 語法問題
- 「この動詞にはこの前置詞がセットになる」「この動詞と前置詞の組み合わせだとこういう意味になる」といった、英語の細かいルールです。「自動詞か他動詞か?」など、覚えていないと解けない問題です。
- イディオム問題
- 熟語・イディオムなどの表現を問われます。覚えていないと解けない問題です。
もちろん文法の復習をしていくのは非常に大事ですが、英文法だけではこの設問はとれません。英文法の知識に加えて語法・イディオムを覚えていくことで点数が向上していきます。
もちろん英文法の基礎をつけるのが優先ですが、ある程度身についたらそれに加えて語法やイディオムも覚えていく必要があります。
第2問B:並び替え問題
こちらもよく見るパターンの問題。正しい順序の英文になるように単語を並び替え、その指定された順番の単語を答える問題です。
こちらも問われている能力はAと同じく、文法・語法・イディオムになります。
第2問C:会話文完成+組み合わせ問題
比較的新しいパターンの問題。会話文の流れに合い、かつ文法的に正しい文章になるような組み合わせを選ぶ必要があります。
もちろん、会話の内容がわからないことには文脈がわからないのですが、会話自体はそう難しくないので安心してください。
どちらかというと、会話の答えが「普通に考えたらどうなるかな?」というのを考えつつ、かつ文法的に間違いのないものを選ばないといけないところに難しさがあります。
センター文法問題、ぶっちゃけ大事なの?目標点数も紹介!
もちろん「文法に時間を使わない」というのもひとつの戦略です。ただ、少なくとも英文法が解けないと、長文問題は解けません。
長文を解く上で基本になるのはあくまで文法の知識。英単語・英文法が基礎になるので、誰しも必ず英文法は勉強しないといけないのです。そのため、確実に点数が取れる部分を捨ててしまうのは非常に勿体無いですし、そもそも英文法を勉強しない!というのは言語道断です。
もちろん、「いままでは長文は感覚で解いてきた……」なんて人も多いでしょう。しかし、そう言う人は英文法に基づいた長文の解き方をしないので、点数が安定しないことが多いのです。なんども過去問を解いていくうちに、140点の時もあれば180点の時もある……なんてことになりがちです。
他の大問とのバランスや、他の大問の特徴についてはこちらの記事を参考に!
センター第2問は時間との戦い?
この悩みも、よく聞くもののひとつ。文法問題だと「あと少しでわかりそう……」と思ってしまう問題が多く、ついつい1問1問に時間を取られてしまいがちです。
ですが、センター英語は全部で80分しかなく、配点の高い長文問題を少しでも余裕を持って解くためには、文法に時間をかけてはいけないのです。
目安としては、1問につき30秒以上時間はかけない、第2問全体を10分で解き切ることを目指しましょう。
厳しい時間設定ですが、「わからない問題に時間をかけてあとあと焦ってしまう」ことが一番あぶないこと。このルールを忘れないように解き進めるようにしましょう。
センター試験全体の時間配分については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
- センター文法では語法・イディオムも出題される!
- 配点は2割程度。8割から満点を狙って点数安定!
- 1問30秒で解く!長文に時間を使おう。
センター英語第2問の「解き方のコツ」を問題形式ごとに紹介!
センター英語第2問A「4択問題」はこう答える!
もう一度、問題を見ておきましょう。
こういった問題を解くコツを紹介していきますね。
コツ1:「何が問われているのか?」を理解する
もちろん、漫然と解いて点数が取れるのであれば問題ないです。
ここでお伝えしたいのは、以下の3つ。
- そもそも「文法」「語法」「イディオム」のどれが問われているのか?
- 「文法」はひたすら、「文法的に正しいか」を見れているか?
- 「語法」「イディオム」は自分が知っている知識で解けるか?
はじめにもお伝えしたように、この問題で問われるものには文法だけでなく「語法」「イディオム」も含まれます。
「文法」の場合は、「どの選択肢が文法的に正しいのか?」だけをひたすら追求しましょう。例えばこの問題。
この問題は、A,Bに適切な語句を入れる問題。どちらも「現在分詞か?過去分詞か?」が問われる問題ですね。ここでは文章の意味はどうでもよく、あくまで「主語がモノか人か?」「動詞の原型の意味が『〜させる』なのか」などに注意していれば解ける問題です。
ただし残念なことに、この「文法問題」はそれほど多く出題されるわけではないです。それより圧倒的に多く出されるのが「語法・イディオム」問題です。
「語法・イディオム」問題は、このような問題です。
この問題であれば、’meet one’s demands’「〜の要望に応える」と言う意味がわかっていないと解けません。このように、知っているか知らないかで決まってしまうのが、語法・イディオム問題です。
コツ2:時間をかけすぎない
先ほどもお伝えしたように、第2問は1問30秒程度しか使うことができません。このなかで確実に解ける問題を探して解くためには、解けない問題がどれかきちんと見極めることがとても大事です。
たとえば先ほどのイディオム問題も、「知らなければ解けない」と説明しました。知らないのについついそこに時間をかけてしまうと、30秒はあっという間に経ってしまいます。
わからない問題は、「とりあえず」解いて次に進むようにしましょう。
センター英語第2問Bの「解き方のコツ」をチェック!
第2問Bは整序問題でした。
コツ1:カタマリをつくる!
整序問題のコツは、カタマリをつくることです。
たとえば、先ほど出したこの問題で見てみると、
この選択肢を「3つ」のカタマリに分けることはできますか?
このようにカタマリに分けることができれば、そのカタマリを並び替えるだけなので簡単です。
選択肢の中には、「これはイディオムだから②と⑤はセットだな!とか、「文法的にこの並びにしかならない!」と言うような手がかりを使えばカタマリにできるものが多くあります。そういった「カタマリ」を見つけて順番を絞っていくことが必要です。
コツ2:動詞を探す
もう一つのコツは「動詞を探す」こと。
英語の基本になるのは、「動詞」。構文の授業などで「SVOC」を聞いたことはありますよね?文型と言われるものですが、S=主語とV=動詞はどの文章にも必ず含まれます。これを利用して、先に動詞を決めちゃおう!というわけです。
センター英語第2問C!解き方のコツ
第2問Cは、会話文完成問題でした。文法ももちろんですが、会話文の流れをきちんとつかめるかどうかが重要だとお伝えしましたよね。
コツ:それぞれの選択肢の「違い」を見極める!
もう一度問題を見ておきましょう。
この場合だと、1つ目の四角の’was going to be’と’was planning to be’の異なる部分を探し、本文に照らしてどちらが正しいか答えることになります。
またこれ以外にも、「動名詞か不定詞か」など細かい文法事項を聞かれる場合があり、その文法事項だけで1つ目と2つ目の四角の選択肢が絞れてしまうと言う場合もあるので、注意深く比較していくことが必要です。
センター文法問題対策!時期別おすすめ参考書&勉強法
今回は、「高校1、2年生」「高3夏まで」「高3秋」「高3冬」「直前期」に分けて、センター文法問題の対策の仕方&おすすめ参考書を具体的にお伝えします。
もちろんセンター試験以外にも応用できる内容ですので、ぜひ参考にしてみてください!
高校1、2年生のセンター英語文法参考書&勉強法
高校1、2年生の間は、まだまだ文法の基礎を身につける時期。
「高校英文法をひとつひとつわかりやすく。」
「高校英文法をひとつひとつわかりやすく」は、その名の通り高校で扱う英文法をゼロからていねいに解説してくれる問題集。問題数も少なめなのでサクッと復習でき、苦手な人がまずはじめに取り組むのにはとてもオススメです。
使い方はこういった形。
- Step1
- 左ページの解説を読む
- Step2
- 右ページの問題に取り組む
- Step3
- 答えあわせを行い、間違えた問題に関しては左ページに戻って確認する
2周目以降はこのStep2以降を繰り返しましょう。3周することで、基本レベルはバッチリ身につきます。
ただ、これ1冊だけだと手に入る知識は少ないので、次に紹介する「スタディサプリ」などをこの後に取り組んでいきます。
詳しくはこちらも参考にしてください。
「スタディサプリ」
「スタディサプリ」は、月およそ1000円であらゆる科目の授業が見放題になるサービス。有名講師のわかりやすい授業が安価で聞けるので、非常にオススメです。
こちらも使い方はこのようになっています。
- Step1
- テキストを用意して授業を見る。
- Step2
- 授業をみ終わったら、テキストをざっと見直す。
- Step3
- 確認テストを解き、間違えた部分のテキストを再度見直す。
2周目以降は授業はみなくてOK。問題を解いてわからないところだけ、テキストや映像に戻って確認しましょう。
高校3年生の4月〜6月!文法を盤石にする参考書&勉強法
高校3年生になると一気に受験生モード。英文法もより実戦に近いものを参考書として使って、知識を定着させましょう。
「NextStage」
「NextStage」、通称「ネクステ」は、文法問題だけでなく語法・イディオムもふんだんに収録したマストアイテム。学校で配られる人も多いのではないでしょうか。これを以下のように使っていきます。
- Step1
- 問題に取り組む
- Step2
- 間違えた問題の解説を読む
- Step3
- 1章終わったらその章の問題を再度取り組む
このステップを3回以上繰り返すことで、授業などで身についた文法事項が定着していきます。
解く範囲は「文法」「語法」「イディオム」のみでOKで、会話表現や発音・アクセントはせずにOKです。
この「NextStage」は、この後もセンター直前まで使うので、大切に持っておきましょう。
また、「Vintage」や「UPGRADE」「スクランブル」などその他の類似問題集でも問題ありません。
高校3年生の夏〜秋!さらに実践的な対策をしよう
「ファイナル英文法 標準編」
「NextStage」などで文法事項を身につけたら、それをさらに実践的な問題集でより実用的なものにしましょう。
こちらも使い方は「NextStage」と同じ。
- Step1
- 問題に取り組む
- Step2
- 間違えた問題の解説を読む
- Step3
- 1章終わったらその章の問題を再度取り組む
これを3周以上繰り返すことで、実践的な問題の解き方に慣れていきます。
高3の冬!いよいよセンター過去問で対策だ!
冬になればもうセンター直前。やっぱり最後の仕上げは「センター過去問」です。
「センター試験過去問研究英語」
いわゆる「赤本」です。もちろん他の過去問題集でもよいですが、必ず「年度数が10年分以上あるもの」「最新のもの」「解説が詳しいもの」を使いましょう。
解くときは、必ず時間を計って解くことと、きちんと見直しをすることを意識しましょう。
センター直前!復習するものは?
第2問Aの大半を占めるのは、実は語法・イディオム問題。とはいえ、すぐに忘れてしまいやすいのもこの分野。センター直前まで少しでも多くのイディオムを覚えられるようにしましょう。
まとめ
- 文法問題は「時間勝負」
- 1問30秒!わからない問題で悩みすぎないようにしよう。
- 文法は長文読解にも繋がる基本!
- 時期ごとに適した対策をして、点数を安定させよう!
- 直前期は「NextStage」などで語法・イディオムを確認!
- 意外と大量に出題される「語法・イディオム」。直前に少しでも多く覚えられるようにしよう!