- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
関東の難関国立・千葉大学の国語は、読解力・記述力・知識を含めた総合力が問われる試験です。合格のためには、バランス良く様々な知識や能力を身に付ける必要があります。さらに、千葉大学の受験傾向を掴み、合格のために必要な対策を講じていくことも重要です。
本記事では、千葉大学の国語の攻略に必要なすべての情報をお伝えしていきます。現段階の学習レベルに合わせた勉強法もお伝えしますので、千葉大を目指すどんな受験生にも有用な記事になっています。ぜひ最後までお付き合いください。
※教育学部以外の国語についての記事となっています。
千葉大学の国語出題傾向
まずは、千葉大学の国語の出題傾向について説明します。第1問が現代文、第2問が古文、第3問が漢文です。10年以上この形式は変わっていません。
問題形式としては、選択肢と記述がバランスよく出題されています。現代文・古文・漢文すべての範囲を満遍なく勉強しなければならず、難易度は非常に高いです。
千葉大学国語の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 現代文
- 第2問 古文
- 第3問 漢文
第1問 現代文
第1問は現代文の総合問題です。3000～4000字程度の文章を読み、小問7～10個に答えます。漢字の書き取りまたは読みを答えさせる問題が10問、文学史の問題が1題出題されることが多いです。文章中の傍線箇所に対し、「どのようなことか、説明せよ」という問題や、「なぜか、説明せよ」という記述形式の問題も2～3題出題されています。漢字や文学史の知識に加え、読解力と記述力も必要であり、正に「総合力」が問われる試験になっています。
第2問 古文
第2問は古文です。1000～2000字程度の文章を読み、小問7～10個に答えます。このうちの半分は、助動詞の意味を問う問題、文学史の問題、古文単語の意味を問う問題など、基礎知識を問う問題になっています。残りの半分は、文章中の傍線箇所に対し、「どのようなことか、説明せよ」という問題や、「現代語訳せよ」という記述形式の問題になっています。文法知識・単語の知識・文学史の知識に加え、読解力と記述力も必要であり、こちらも「総合力が問われる」試験になっています。
第3問 漢文
第3問は漢文です。200～300字程度の文章を読み、小問3～5個に答えます。書き下し文を記述させる問題や、現代語訳の問題、さらに本文全体の内容を問うてくる問題も出題されます。文法知識・単語の知識に加え、読解力と記述力も必要であり、こちらも「総合力が問われる」試験になっています。
千葉大学国語の時間配分の例
千葉大学の国語は90分です。まずは比較的容易な第2問から手を付け、第3問、第1問という順番で解くのがおススメです。基本的には千葉大の古文と漢文は、基礎的な知識があれば高得点を狙えます。第1問の現代文は、考える時間も記述を推敲する時間もかかります。まずは古漢を短時間で終わらせ、点数を稼ぎましょう。
時間配分の例
| 00:00 | 第2問 古文(20) |
| 00:20 | 第3問 漢文（30） |
| 00:50 | 第1問 現代文(40) |
漢文では、「全体の内容を踏まえて説明せよ」という難易度の高い問題が出題されます。15分～20分かけて答案を作成し、高得点を狙いましょう。
学習塾STRUXではこれらの勉強計画を
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千葉大国語で必要な学力レベル
千葉大学の国語では、現代文・古文・漢文から満遍なく出題される上に、幅広い知識・読解力・記述力が問われます。記述の問題は難しいことが多く、全体の難易度も高いと言えるでしょう。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、千葉大学の国語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
千葉大学のレーダーチャートはこのようになります。
千葉大学の国語のレーダーチャートはこのようになりました。すべての分野において高い完成度が求められています。1つの分野に特化するのではなく、幅広い勉強が必要になります。
現代文
現代文はレベル5です。漢字や文学史の知識に加え、難解な論説文をしっかりと理解した上で、端的かつ分かりやすく記述する能力が求められます。
暗記系の問題は受験の直前でも間に合います。とにかく読解力と記述力を高めるために、早い段階からトレーニングしておくことが重要です。
古文単語
古文単語はレベル4です。
ただし、重箱の隅をつつくような細かい問題は出てきません。点数に直結するのは、有名かつ重要な単語だけです。マドンナ古文単語や学校配布の単語帳を1冊頭に入れておけば基本的に太刀打ちできます。
古文文法
古文文法はレベル5です。
助動詞や助詞の意味がわかっていないと解けない問題が複数あります。反語や係り結び、助動詞・助詞など、様々な角度から知識を問われます。
古文文法は漏れなく頭に入れておきましょう。曖昧な知識では太刀打ちできません。
古文読解
古文読解はレベル5です。現代語訳や「傍線部はどういうことか、説明せよ」という問題だけでなく、「本文全体の内容を踏まえた上で説明せよ」という、かなりレベルの高い問題も出題されます。総合的な古文の知識に加え、文章読解力と記述力も必要です。
漢文句法
漢文句法はレベル5です。
書き下し文を書かせる問題が出るため、「なんとなく文章の意味は分かる」という生半可な状態では太刀打ちできません。年によって様々な句形が問われており、こちらも満遍なく暗記する必要があります。
漢文読解
漢文読解はレベル5です。
現代語訳のみならず、「傍線部はどういうことか。本文全体の内容を踏まえて説明せよ」という高難易度の問題が出題されます。漢文を全体的に読解する力が問われています。
千葉大学国語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、千葉大学の国語で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める！」という人は初めから読み進めることをおススメします。
「ある程度基礎はできている！これから千葉大学に特化していきたい！」という人は途中から読み進めてもOKです。
まずは基礎固め、古文・漢文の単語と文法を固める
千葉大学の国語の難易度が高いからと言って、いきなり難しい問題からやり始めるのは逆効果です。合格を確実に引き寄せるためには、基礎の基礎から着実に進めていくことが重要です。まずは古文と漢文の「単語」「文法」から始めましょう。
- 古文単語マドンナ古文単語230
- 古文文法スタサプ高2ベーシックレベル古文＜文法編＞
- 古文文法ステップアップノート30古典文法基礎ドリル
- 古文文法助動詞・動詞の活用暗唱
- 古文文法助動詞の意味・接続の暗唱
- 漢文句法漢文ヤマのヤマ
「マドンナ古文単語」については1冊しっかり頭に入れましょう。意味のない語呂合わせではなく、単語の成り立ちから説明されています。このためコアの意味を理解でき、頭に残りやすい作りになっています。
「漢文ヤマのヤマ」も、じっくりと着実に進めましょう。基本的な句形はすべてマスターできます。
単語については3周やりきって7割以上覚えられている状態を、文法についてはスタサプと「漢文ヤマのヤマ」を1周して、問題集で8〜9割取れる状態を目指しましょう。クリアできたら次のステップに進むようにするのがおススメです。
「現代文が苦手で高校入試レベルも読めない」という人は、まずは文章に慣れるために早めから基本の読み方をインストールしておくようにしましょう。
- 現代文高校現代文をひとつひとつわかりやすく。
こちらはまず2周しましょう。確実に現代文への耐性がつくはずです。
高校3年になるまでにこれらの基本を固め、一通りやり終えたら次の参考書に進みましょう！
次に進むポイント
- 助動詞の表に載っている「接続」「意味」「活用」をすべて覚えた
- 動詞の活用をすべて覚えた
- 古文単語帳の意味の8割は答えられる
- 漢文の句法の8割は答えられる
入試に必要な力をつけていく「古文読解」の練習
古文は単語・文法を覚えるだけでは読むことはできません。文章中の助動詞の意味や品詞分解を行うことができて初めて、スムーズに古文を読めるようになれるのです。下記の参考書では品詞分解や助動詞の識別の練習を行います。いわば、古文読解のための「準備」というイメージです。
現代文・漢文についても、「読み方」のインストールは非常に重要です。下記参考書で「読み方」をマスターしましょう。
次に進むポイント
- 敬語の表を覚え、品詞分解がスムーズにできるようになった。
- 助詞・助動詞の識別について、完璧に識別の仕方が言える
- 古文読解のコツが掴めた
まずは共通テストレベルの問題に太刀打ちできる各入試演習を実践
古文の読解の方法を身につけたら、現代文・漢文も含めてどんどん問題演習を進めていきましょう。共通テストレベルの問題は演習教材として非常に使いやすいので、積極的に活用することをおススメします。
共通テストの問題は少ないため、センター試験の過去問も早い段階から積極的に活用しましょう。
受験日から数えると、前年の8月〜10月には取り組み始めるのが理想です。
- 古文読解センター試験過去問
- 漢文読解センター試験過去問
- 現代文センター試験過去問
次に進むポイント
- センターや共通テストの問題は8割以上正解できる
千葉大入試レベルまで引き上げる！難易度の高い古文・現代文を演習
これまでの学習により、基本的な入試対応力は身についているはずです。あとは千葉大に向けて絞り込んでいくだけ。特殊な傾向の問題への対策を重ね、得点アップを狙いましょう。
直前でも間に合う暗記類は、勉強の優先度を下げても問題ありません。特に漢字は直前でも十分対応できます。
共通テストの漢字問題で複数間違う場合には、夏明けにはしっかり取り組めるように参考書を準備しておきましょう。
- 現代文河合入試漢字マスター1800＋
- 古文読解国語便覧（文学史の暗記）
直近10年ほどの過去問は赤本で時間を計って取り組みましょう。
大問を解く順番を肌感覚で理解・意識できるので、秋以降の仕上げに使っていきましょう。
- 過去問赤本（5〜10年分）
もっと具体的に「このとおりに勉強すれば国語の勉強は完璧、という参考書の流れが知りたい！」という方は、ぜひSTRUXの参考書マップを活用してください！
■ 参考書マップとは？ ■
STRUXの「参考書マップ」は、受験までにやるべき勉強を「順番通りに」すべて洗い出したもの。「いつまでに」「どの順番で」勉強をすればいいかがひと目で分かるので、あとはこの通りに勉強するだけ！という状態になります。
- 「どの順番で」参考書に取り組めばいいかひと目でわかる！
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