- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
法政大学の国語は、与えられる文章量や問題数はそれほど多くありませんが、試験時間が60分しかなく、かなり厳しい試験と言えます。受験生間で差がつく試験となっていますので、しっかりと対策を行っていきましょう。
この記事では、法政大学英語の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
※法学部の問題を代表として解説します。
法政大学の国語出題傾向
法政大学の国語は、現代文(評論)2問と、古文で構成されています。
現代文の文章はA4用紙4枚程度で、古文はA4用紙1枚半程度です。文章は長いにもかかわらず試験時間はわずか60分しかないので、素早く読解することが重要です。
また、文学部では漢文が出題されます。逆に経済学部では、古文も漢文も出題されません。
法政大学国語の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 現代文(評論)
- 第2問 現代文(評論)
- 第3問 古文
例:第1問:現代文(評論)
A4用紙4枚程度の文章が出題されます。文章の長さは平均的で、問題数も私立大学にしては少なめです。しかし、40~50字の記述問題があり、選択肢問題も難しめとなっています。さらに60分という短い試験時間も考慮すると、試験全体の難易度は高いといえます。
また、漢字問題も出題されますので、対策が必要です。
例:第2問:現代文(評論)
こちらも文章はA4用紙3~4枚程度と、それほど長くはありません。しかし、第1問よりも文章が少し難解になっている印象です。
漢字問題がない分選択肢問題が多くなり、解答に悩んでしまうことも多くなるでしょう。しかし試験時間が短いため、悩みすぎると失点につながります。
第3問:古文
古文は文章が短く、読解力よりも古文単語・文法の知識が活きてくる問題となっています。知っていればサクッと解ける問題が多いので、しっかりと知識を蓄えて望むことで時間を節約できます。反対に、ここで時間を使いすぎてしまうと、現代文を解き切るのが相当難しくなります。
なお、文学史の問題が最後に1つ出題されます。
法政大学国語の時間配分の例
法政大学の国語では、大問3つを60分で解くことになります。文章・選択肢の長さを考えれば時間的にはかなり厳しいので、戦略をしっかり立てましょう。
時間配分の例
00:00 | 第3問 古文(13) |
00:13 | 第1問 現代文・評論(22) |
00:35 | 第2問 現代文・評論(25) |
短時間で終わらせられる古文を先に持ってくるのが王道です。古文に15分かけると現代文が厳しそうなので、13分を目標としました。
学習塾STRUXではこれらの勉強計画を
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法政大国語で必要な学力レベル
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、法政大の国語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
※1・・・経済学部はレベル0
※2・・・文学部はレベル4
※3・・・文学部はレベル3
法政大学の国語のレーダーチャートはこのようになりました。現代文、古文単語・文法において高い完成度が求められています。
試験時間が非常に短いので、素早く正解にたどりつく必要があり、その分必要な能力も高くなります。
現代文
現代文はレベル5。問題数が少ない中で記述問題が出題されているので、記述の配点が大きいと予想されます。選択肢問題の対策はもちろん、記述問題にもしっかり対応できるようにしておくことが重要です。
古文単語
古文単語はレベル4。単純に語句の意味を聞く問題も多く出題されますので、古文単語の知識は必須です。覚えていれば覚えているほど、得点率が上がり所要時間も短くなります。
古文文法
古文文法はレベル4。法政大の国語では、文法知識を直接問う問題が出題されるので、文法事項はしっかり押さえておきましょう。
その他の部分でも、古文文法をしっかりわかっていないと読解に支障が出てきます。
古文読解
古文読解はレベル3。知識問題が多く、また文章も短いため、古文の読解力はそれほど必要ありません。しかし、読解力を鍛える演習は古文単語・文法の確認にも効果を発揮するので、ここで紹介するテキストで勉強すれば、結果的に読解力もつくことになるでしょう。
漢文句法
漢文は文学部のみで出題され、句法のレベルは4。共通テストに似た分量・難易度の文章が出てくるため、共通テストの問題で満点近くを取れるくらいの実力が必要になります。漢文の書き下しや現代語訳は出題されていません。
漢文読解
漢文は文学部のみで出題され、読解のレベルは5。文章の大意を理解しないと書けない記述問題が出されるので、漢文においては相当な読解力を要求されます。
法政大学国語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、法政大学の国語で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから法政大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
古文→漢文→現代文の順に基礎固めからスタート
まずは古文単語・文法を覚えて、古文に慣れ親しんでいきましょう。古文単語を暗記するだけで、問題がかなり解けるようになりますよ!
「マドンナ古文単語230」をまずは3周しましょう。7~8割暗記できている状態になれば良い感じです。3周のやり方はこちらのページを参考にすると良いでしょう。古文文法についてはスタディサプリをすべて見て、助動詞や敬語を完璧に暗記しましょう。
漢文が必要な文学部を目指すなら、この段階で漢文対策も始めましょう。
最初は問題を解かずに知識をインプットします。音読しながら暗記すると定着しやすくなるので、必ず音読をしましょう。問題演習は次のステップで行うので、それに向けて暗記は完璧にしておきましょう。
現代文の対策も始めていきます。「まともに現代文をやったことない・・・」という人こそ、このテキストが向いています。
- 現代文高校現代文をひとつひとつわかりやすく。
1周では力不足になることがあるので、2周して次のステップに進むのがおすすめです。
また、センター試験の現代文で既に70点近くとれる場合は、「わかりやすく」はパスしても構いません。
ここまでを高1の間に終わらせておくのがおすすめです。遅くても高2夏までにはこのステップを終わらせましょう。
次に進むポイント
- 助動詞の表に載っている「接続」「意味」「活用」をすべて覚えた
- 動詞の活用をすべて覚えた
- 古文単語帳を3周し、7~8割を暗記している
- (文学部のみ)「漢文ヤマのヤマ」を音読しながら暗記した
- 「わかりやすく」を2周した(またはセンター現代文7割)
古文も問題演習スタート!現代文はセンター過去問で能力UP!
「マドンナ入試解法」で、早速問題演習をしていきましょう。暗記できていなかった事項が見つかった時は、単語帳やスタディサプリでもう一度確認し、別のノートにまとめると効果的です。
このノートは、自分の弱点が詰まった、自分専用の参考書になるのでおすすめです。
法政大の古文はそれほど難しくないので、「マドンナ入試解法」は2周でOKです。しかし、出てくる解法は全て暗記するようにしましょう。
反対に、法政大では単語の意味を問う問題が頻出なので、余力は「マドンナ古文単語」のほうに注いでいくと良いです。
文志望の場合は、前のステップで使った「漢文ヤマのヤマ」を今回も使っていきます。今回は問題を解いていきます。
問題は2周し、間違えた問題にはふせんを貼って、解けるようになるまで取り組みましょう。
現代文は、早速センター試験の過去問を使っていきます。
センター試験の過去問は本試験・追試験それぞれあるため非常に数が多いので、この時期から解いていっても問題ありません。
- 現代文センター試験過去問
- 現代文河合入試漢字マスター1800+
1回1回、解答・解説をよく読んで理解することを忘れずに。法政大の国語は試験時間が短いので、解くスピードも意識して取り組みましょう。
このステップでは、10~15回分を解いていきます。
ここまでを高3になる直前までに終わらせましょう。ただし、記述対策まで完璧に行いたい場合は、もう少し前倒しする必要があります。
次に進むポイント
- 品詞分解がスムーズにできるようになった
- 「マドンナ入試解法」の問題を全て解ける・解法を全て覚えている
- 古文単語帳はほぼ完璧!
- 「漢文ヤマのヤマ」の問題を2周した
- センター現代文を10~15回分解き、解説も確認した
共通テストレベルを突破し、法政大入門レベルへ
このステップでは、「古文満点のコツ」「システム現代文バイブル編」を完璧にして、自分の実力を共通テストレベル以上に成長させて行きましょう。
法政大では、「古文単語230」の完全暗記が必須です。抜けがなくなるよう、このステップでも念入りに取り組んでいきましょう。
「ステップアップノート30」をまずは2周して、古文知識の抜けを確認しましょう。前のステップと同様、抜けがあれば確認し、ノートにまとめて暗記し直します。
「古文満点のコツ」は、共通テストでの失点を大幅に減らすのに重要な参考書です。このページを参考に取り組むのがおすすめです。
文・法学部志望の場合は、「漢文ヤマのヤマ」を引き続き使っていきます。
問題をもう1周し、間違いが多ければもう1周します。間違えた問題には必ずふせんを貼り、数日後に解けるかどうかを確認しましょう。
まずは「システム現代文」を2周します。重要だと思ったところにはふせんを貼り、そこは何度も見直しましょう。法政大では記述問題が出題されますから、他大学を目指す場合よりも念入りに取り組む必要があります。
漢字問題も出題されますから、「漢字マスター1800+」を3周しましょう。ただし、漢検2級を取得済みであればこの参考書はスキップできます。
「漢字も暗記するのか……面倒くさいな……」と思っても、漢検2級を持っていなければ力不足ですので、頑張って「漢字マスター1800+」に取り組みましょう。
ここまでを高3の10月にできていれば良いペースです。
次に進むポイント
- 「古文単語230」は隅々まで完璧に暗記している
- センターや共通テストの古文は8割程度正解できる
- 「漢文ヤマのヤマ」をさらに1周(または2周)した
- 「システム現代文」を2周した
- 「漢字マスター1800+」を8割以上覚えている(または漢検2級取得でスキップ)
法政大実戦レベルに到達して、合格点を狙う!
これまでつけてきた知識の集大成として、「マドンナ古文」に取り組みましょう。知識を読解に活かすために必要な参考書なので、集中して取り組みましょう。
テキストを2周し、解説もしっかり読みます。大事だと思ったところはふせんを貼ったり別のノートにまとめたりして、何回も読み直すことで頭に入っていきます。
他の教科で高得点を狙って、国語を埋め合わせることができない場合、記述対策も行う必要があります。文学部志望なら、漢文の記述対策も必要です。
この時点では、受験までの残り日数も少ないと思われますので、1周で終わらせましょう。その分、しっかりと解説を読み込むことが重要です。
このステップでは、センター試験の過去問を毎日1問ずつ解いていき、実力を積み上げていきましょう。文・法学部志望の場合は、漢文のセンターも解いていきます。
- 古文読解センター試験過去問
- 漢文読解センター試験過去問
- 現代文センター試験過去問
このステップのセンター演習では、8割以上が目標です。古文(・漢文)は満点、現代文は2ミスで85/100点くらい取れると法政大対策はほぼ万全です。
最後の仕上げとして、過去問を解きましょう。中古の赤本などを入手して、5年分以上解けると良いです。
- 過去問赤本(5年分)
必ず時間を測り、本番と同じ時間配分で取り組みましょう。法政大の国語は時間が短いため、「時間配分の戦略を実行できるか」がとても大事です。