- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
関関同立のひとつである立命館大学の英語では、長文読解・会話文・文法・語法の能力が幅広く問われます。そんな立命館大学英語だからこそ、きちんと傾向をつかんで必要な対策に絞り、これらの英語力を偏りなく底上げしていくことが重要です。
この記事では、立命館大学英語の攻略に必要な情報を余すことなく、また読者の皆様のレベルごとにわかりやすくお伝えしていきます。
立命館大学の英語出題傾向
立命館大学の英語は、長文読解問題が2題、会話文問題が1題、文法語法問題が1題、語句整序問題が1題といった構成となっています。長文読解演習はもちろん、文法語法もしっかりと対策することが必要です。素早く問題の全体像を掴めるよう繰り返し演習を行いましょう!
立命館大学英語の各問題の特徴
大問構成は次のようになっています。
- 第1問 長文読解
- 第2問 長文読解
- 第3問 会話文
- 第4問 文法問題
- 第5問 語法問題
第1問:長文読解(配点: 不明)
第1問は長文の読解問題です。文章の内容を素早く的確に把握する力が問われます。2020年は宇宙開発に関する英文が出題されました。
それぞれの小問では以下のような問題が出題されます。(2020年の例)
- 本文の内容に関わる質問が与えられており、その答えとして適切な英文を4つの選択肢の中から1つ選ぶ問題
- 与えられた5つの英文を、本文内容に一致するもの・一致しないもの・どちらともいえないものにグループ分けする問題
- 与えられた5つの英文の中から、本文の内容を最もよく表しているものを1つ選ぶ問題
第2問:長文読解(配点: 不明)
第2問も長文の読解問題です。2020年は、自転車走行の社会問題に取り組んだ少女の活動が取り上げられました。
それぞれの小問では以下のような問題が出題されます。(2020年の例)
- 本文中の空所に当てはまる語句を、与えられた4つの選択肢の中から選ぶ問題(計7問)
- 本文中の指示語が表す内容を、与えられた4つの選択肢の中から選ぶ問題(計5問)
第3問:会話文(配点: 不明)
第3問は会話文です。5〜6往復の会話文が2つ出題されます。本文中の空所に当てはまるセリフを、与えられた10個の選択肢から4つだけ選ぶ問題となります。
第4問:文法問題(配点: 不明)
第4問は文法問題となります。与えられた英文の空所に当てはまる語句を、与えられた4つの選択肢の中から選ぶ問題です。(計8問)
第5問:語法問題(配点: 不明)
第5問は語法問題となります。
- 与えられた英文の空所に当てはまる英単語を、4つの選択肢の中から1つ選ぶ問題
- 与えられた英文内で下線の引かれた単語に最も近い意味を持つ英単語を、4つの選択肢の中から1つ選ぶ問題
立命館大学英語の時間配分の例
立命館大学の英語は80分。普段はラクに解けるレベルの問題でも、いざ入試本番となれば多少なりとも緊張し、案外手こずるものです。そんなとき、どの問題に何分使うかきちんと意識してきた人としてこなかった人では、入試でのパフォーマンスに大きな差が出てしまいます。時間切れによって痛い目を見ることのないよう、どこに何分かけるかはしっかりと考えておきましょう。
とはいえ、1分刻みで管理する必要はありません。およそ5〜10分単位で計画を立てておけば十分です。下に時間配分の一例を示しておくので、参考にしてみてください。
時間配分の例
0:00 | 全体を概観 |
0:05 | 第1問:長文読解 |
0:25 | 第2問:長文読解 |
0:45 | 第3問:会話文 |
1:00 | 第4問:文法問題 |
1:10 | 第5問:語法問題 |
あるいは、確実に得点できる文法・語法問題を先に片付けてもよいでしょう。
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立命館大学英語で必要な学力レベル
ここまで見てきたように、立命館大学英語では長文読解・会話文・文法・語法といった高校英語のオーソドックスな分野をバランスよく身につけておくことが求められます。
では、そんな立命館大学に合格するためには具体的にどの参考書をどうやって使えば良いか、その方法をご紹介します。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、立命館大学の英語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
立命館大学の英語のレーダーチャートはこのようになりました。リスニングと英作文は出題されませんが、長文読解を中心にバランスのよい英語力が必要となります。
英単語
英単語はレベル4。やや難しい単語が多めなので、ターゲット1900レベルまで満遍なく単語を知っておきたいところです。また、必要に応じて分野別の「リンガメタリカ」などを活用するのも有効です。
英文法
英文法はレベル4。立命館大学の入試では、英文法だけで大問1題をまるまる占めているため、英文法単独での問題演習も十分にこなしておく必要があります。
英文解釈
英文解釈はレベル3。立命館大学といえど、出題される英文はそこまで複雑な構文ではないため、市販の問題集に収録されているような標準レベルの英文にしっかりと触れておけば、十分読みこなせるようになります。
長文読解
長文読解はレベル5。問題数がそれほど多くないのに対し、本文は700語以上となかなかボリュームがあるため、この分量に見合った長文問題に十分取り組んでおきましょう。また、長文のテーマも多岐にわたるので、普段から幅広い題材に触れておきましょう。
リスニング
リスニングは出題されないためレベル0としていますが、かといって音声トレーニングが不要というわけではありません。英語学習において「音読」は非常に有効な手法です。英文を声に出して読むことにより、英語の語順を頭に染み込ませ、頻出フレーズを無意識レベルまで落とし込むことができます。ぜひ、日々の英語学習に音読を取り入れてみてください。
立命館大学英語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、ズバリ立命館大学英語で合格水準に到達するための学習方法を紹介します。
みなさん一人一人が学習を始めやすいようレベル別にまとめてありますが、高校1年生などこれから高校英語に取り組む人の場合、最初の高校基礎レベル編から順番に見ていくとよいでしょう。
立命館大学への第1歩!英単語と英文法
- 英単語ターゲット1200
- 英単語ターゲット1900
- 英文法高校英文法をひとつひとつわかりやすく。
- 英文法スタディサプリ高2スタンダード文法編
- 英文法入門英文法問題精講
- 英文法スタディサプリ高3スタンダード文法編
まず高校英語1冊目の単語帳には、ターゲット1200が最もオススメです。中学までに培った単語の知識を、これからグングン伸ばしていきましょう。ターゲット1900はそれよりワンランク上の単語帳となります。この1冊を身につければ、たとえ立命館大学の英語といえども単語面では心配無用。
「ひとつひとつわかりやすく」では英文法を学びます。英文を読めるようになるために、英単語と同じくらい重要なのが英文法です。英文法は英語の文章を支配している絶対的なルールですから、英文法の学習を蔑ろにしてはいけません。
スタディサプリ2年に出てくるような文法は、長文読解を安定して解けるようになるために必ず習得しておかなければなりません。加えて、立命館大学の英語では文法単独問題も出題されています。そのため、文法学習の重要性は一層増すことになります。丸暗記で挑むのではなく、ひとつひとつ英文法の考え方を理解して揺るぎない知識を養いましょう。
入門英文法問題精講では、知識のアウトプットを訓練していきます。英文法は頭に入れるだけでなく、それを活用して問題を解いたり人に教えたりすることによってさらに理解を深めることができるのです。
スタディサプリ3年では、さらにワンランク上の文法知識をインプットしましょう。もしこの教材でつまずくことがあれば、スタディサプリ高2スタンダード文法編に戻っても構いません。受験勉強に焦りは禁物です。高い目標を実現するためには、自分にできることをコツコツとやっていくのが一番の近道です。
長文読解の基礎となる英文解釈にも少し触れておきましょう。
「基本はここだ!」では、英単語や英文法の知識をフル活用して実際に英語の文章を読む訓練に入っていきましょう。単語や文法の知識が充実していくにつれて、だんだん英文が”わかる”ようになってきます。この感覚が、今後英語学習を続けていくための強力なモチベーションとなってくれるのです。
ここまで挙げた参考書を高校1年〜高校2年中盤までに終えられるとよいでしょう。
次に進むポイント
- ターゲット1200の単語は8割ほど覚えた
- 文法事項はひと通り理解できた
- 主語と動詞など、英文を構成するパーツを判断できるようになった
入試で求められる力をつけていく「英文解釈」と「長文読解」
高校基礎レベルの英語スキルをある程度身につけることができたら、立命館大学の入試を目指して少しずつレベルを上げていきましょう。
英文解釈には、入門英文解釈の技術70を取り入れてみましょう。よくある英文の構造を網羅的に学習することができるため、この本を使いこなせるようになれば共通テストや日東駒専・産近甲龍レベルの英文ならほとんど困らなくなるでしょう。
長文Basicで、いよいよ本格的な長文読解に入っていきます。英語がたくさん書いてあって、初めは面食らってしまうかもしれません。しかし、長文といっても結局のところ、ひとつひとつの英文が集まったものに過ぎません。英文解釈の練習を地道にやってきたみなさんなら、きっとやり遂げられます。
長文300には、共通テストよりも少し簡単といったレベルの長文問題が収録されています。浴びるように英文読解をこなして、英語をどんどん得意にしていきましょう!
Vintageを終える頃には、入試標準レベルの英文法は完璧です。どんどん長文演習メインの学習スタイルへとシフトしていきましょう。
基礎英文解釈の技術100では、立命館大学英語で合否を分けるレベルの英文解釈を身につけます。英語も日本語と同様、文構造はある程度パターン化できます。きちんと英文解釈に取り組んでいれば、初見の英文であろうとも文構造の把握がだんだんと早くなってきます。ここが踏ん張りどころ。
長文500には、共通テスト〜MARCHレベルの長文が収録されています。みなさん、音読はちゃんと続けていますか。英文を声に出して読むことにより、英語のリズムや語順を頭に染み込ませることができるので、ぜひ習慣化してくださいね。
ここまでを高2冬〜高3春くらいまでに仕上げればgood!
次に進むポイント
- 「基礎英文解釈の技術100」が難なく読める
- 500〜600語程度の長文読解問題が30分程度で解ける
- 共通テストで7割以上とれる
入試レベルの問題に太刀打ちできる「長文読解」や「英作文」「リスニング」を実践
立命館大学レベルまで実力を引き上げるため、さらに読解を進めていきます。
英文法・語法問題1000は、立命館大学のように文法単独での出題が行われる大学を受ける人にも安心の1冊。実戦的な演習を積んで、Vintageよりも一回りレベルアップしましょう。
ポラリス1は、基礎的な英文の読み方というよりも問題の解き方に重点を置いたコンセプトになっています。単語や文法はある程度身についており、英文解釈もできているのにいざ問題を解くとなると間違えてしまうといった悩みを抱えている人にはオススメのシリーズ!みなさんがスランプから抜け出すための気づきを与えてくれることでしょう。
長文700には、MARCH〜早慶、国公立大学レベルの長文が並びます。様々な問題形式に触れておくことで、ちょっとやそっとでは揺るがない確固とした自信を持って立命館大学に立ち向かえるようになります。
高3の夏前にここまで終えていれば非常に良いペース。遅くとも秋前までにはやりきりましょう。
次に進むポイント
- 共通テストレベルの長文問題はほとんど正解できる
立命館大学入試レベルまで引き上げる!仕上げの読解演習
基本的な入試対応力は身についたので、あとは立命館大学に向けて対策を絞り込み、得点力を高めていきましょう。
問題の解き方に特化したポラリスシリーズの続編です。特にポラリス3は長文対策本の中では最高難度です。ここで鍛え上げ、仕上げの過去問演習に突入しましょう!
- 過去問立命館大学赤本(5〜10年分)
直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組みましょう。立命館大学の入試英語で安定して得点するには、実際にどの順番で解くか意識することが重要なので、秋以降は仕上げとして必ず過去問に取り組みましょう。ここまでのカリキュラムを参考にして、限られた時間を無駄にすることなく合格への道を歩んでいってください。