- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
早稲田大学人間科学部の英語はかなり特殊なので、出題傾向の把握が必須です。入試問題としての難易度もやや高めなので、出題傾向に合わせて早めに対策をすることが合否を左右します。
この記事を読めば、早稲田大学人間科学部の英語の「出題傾向と対策」「本番での時間配分」「合格するために必要な勉強法」まで、すべて理解できます。
早稲田大学人間科学部の英語出題傾向
早稲田大学人間科学部の入試では、リスニング・英作文・スピーキングの問題は出題されません。リーディングのみのマークシート方式であるため、「長文読解力」「英文法の知識」「語彙力」がカギになります。
比較的点の取りやすい読解問題でできるだけ点数を稼ぎ、英文法・語彙でわかる問題を確実にモノにすることが、合格への最適解になるでしょう。
早稲田大学人間科学部英語の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 200字程度の読解問題が8題
- 第2問 空欄補充問題
- 第3問 誤文訂正問題
第1問 読解問題
200字程度の英文が8題あり、それぞれの英文の内容に関する設問が3~4題出題されます。解答は4択の選択式で、設問・選択肢ともすべて英語です。
ボリュームが多く1題あたり7~8分で解く必要があるため、読解力に加え速読力も求められます。ただ英文自体は比較的易しいので、高得点を狙いましょう。
大問2,3の難易度が高いため、この大問1でいかに得点できるかが合否の分かれ目になるでしょう。
第2問 空欄補充問題
空欄に入る語を、語群から選ぶ問題です。これがかなり曲者で、「使わない語もあるかも」「同じ語を繰り返し使える」「空欄に何も補う必要がないこともある」という条件があり、消去法が使えません。
そのため、あいまいな知識ではなく根拠を持った高度で正確な文法知識・語彙力が要求され、かなり難易度が高いです。
第3問 誤文訂正問題
1つの英文にA~Dの4箇所下線が引かれており、誤りがある箇所を選ぶ問題です。ただし誤りがない場合もあるため消去法は使えず、あいまいな知識では解答できません。過去問演習で、正解のパターンをつかんでおきましょう。
早稲田大学人間科学部英語の時間配分の例
問題数50問で、試験時間は90分です。入試の鉄則は、難問対策に時間を取りすぎることなく多くの受験生が解ける問題を確実に解くこと。
そのためには、一番点を取りやすい大問1を先に解き、次に大問3、一番難しい大問2は最後に回すのがベストです。
大問1は1題あたり7~8分で解き、トータル65分ほどで解き終わるのが理想です。
大問2,2は知識量がモノを言うので、あまり考えこんでも仕方ありません。わからない問題は印をつけておいていったん飛ばし、わかる問題を確実に取りにいきましょう。
時間配分の例
00:00 | 第1問 読解問題(65) |
1:05 | 第3問 誤文訂正問題(10) |
1:15 | 第2問 空欄補充問題(10) |
1:25 | 見直し(5) |
第1問に65分以上費やすと、大問2,3の時間がかなり厳しくなるので注意しましょう。
あまりに時間がかかりそうな場合は、いったん大問1を離れて大問2、3の解けそうな問題を先に片付けるのも手です。
マークシートなので、最後の5分でわからない問題も必ず全部マークしましょう。また問題番号と解答がズレていたら致命的なので、マークミスがないかの見直しも必須です。
学習塾STRUXではこれらの勉強計画を
□ 受験生の今の成績に合わせて
□ 受験までの日数に合わせて
□ 受験生それぞれの得意・苦手に合わせて
オーダーメイドで作成して、計画の実行・改善まで毎日の勉強を管理します。
早稲田大学人間科学部英語で必要な学力レベル
早稲田大学人間科学部では、リスニングや英作文はありませんが、かなり高度な文法知識が求められるのが特徴です。長文読解は、英文は比較的平易ですが速読力も求められます。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、早稲田大学人間科学部の英語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
早稲田大学人間科学部のレーダーチャートはこのようになります。
早稲田大学人間科学部の英語では、圧倒的な文法知識が要求されます。
長文読解では、1題あたりの文章量は短いもののトータルではそれなりにボリュームが多いため、TOEICのような速読・速解力も重要になってきます。
英単語
英単語はレベル4。長文読解に備え、多岐にわたるテーマを押さえる必要があります。
そのため、まずは基本的な単語を覚えたうえで、時間に余裕がある場合はテーマ別で英単語を覚えると良いでしょう。
英文法
英文法はレベル5。文法のみが問われる大問があるため、きちんと対策する必要があります。
特に、自動詞か他動詞、どの前置詞が適切かなどに関しては、細かく正確な知識がないと太刀打ちできません。文法知識は一朝一夕では身につかないので、普段の勉強でコツコツ知識を蓄えていきましょう。
英文解釈
英文解釈はレベル3。難解な文章をじっくり読むというよりは、速読・速解力が求められます。
そのため、スラッシュリーディングなどの技法を活用し、返り読みをせず英文を早く読む訓練を積んでおきましょう。
長文読解
長文読解はレベル5。200字前後の文が8題と、ボリュームは多め。さらに1題につき7~8分ほどで解く必要があり、速読力が重要になります。
英文のレベルは比較的平易ですが、テーマが多岐にわたるため専門用語を含め幅広い語彙が求められます。
早稲田大学人間科学部英語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、早稲田大学人間科学部の英語で合格点をとれるようになるための勉強法について解説します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、「ある程度基礎はできていて、これから早稲田大学人間科学部に特化していきたい!」という人は、お好きなところから読み進めてもらってOKです。
基本が大事!まずは英単語と英文法を押さえよう
どの大学を目指すにしろ、「英単語」と「英文法」は絶対はずせません。まずは土台となる基礎をしっかり固めることが、遠回りなようで実は最短の道なのです。
ターゲットは「これでもか!」というくらい何度も繰り返しましょう。1周目は時間がかかりますが、2周目以降は読み終えるまでの時間がどんどん短くなるので、安心してください。
覚えた単語には○印などをつけて、覚えていない単語だけに絞って高速で繰り返しましょう。
英文法は、まず「ひとつひとつわかりやすく」で高校英文法のエッセンスを押さえます。その後、スタディサプリの授業をすべて見てから、問題演習でアウトプットを行いましょう。
単語と文法だけ知っていても、英文は読めません。英文の構造理解についても勉強しておきましょう。
こちらの参考書を「1周丁寧に読む→2周目はさらっと読む→3周目は自信のないところだけおさらい」と繰り返せば、英文解釈の基礎はOKです。
ここまでを高校2年中盤までにできると、良いペースと言えます。下記のポイントをクリアしたら、次のステップに進みましょう!
次に進むポイント
- 「ターゲット1200、1900」の単語を7割くらい覚えている
- 「入門英文法問題精講」を8割以上正解できる
- 「英文読解入門 基本はここだ!」に出てくる英文の構造を9割以上説明できる
実践的な力をつける「英文解釈」と「長文読解」
ここまでで基礎は十分身についたはず。しかし、それだけでは入試問題は解けません。早大入試や大学入学共通テスト(旧センター試験)には「英語長文」が出題されます。そのため、長文読解の技術を身に着ける必要があります。
まずは、長文を正しく理解するために必要な「英文解釈」から固め、その後「長文読解力」を鍛えてきましょう!
まずは「入門英文解釈の技術70」で英文解釈を理解できたら、いよいよ「イチから鍛える」シリーズで長文読解の練習をしていきましょう!
「Basic」「300」をそれぞれ最低2周はやりきってください。問題の答えを覚えるのではなく、「本の中に出てくる英文のなかで、知らない単語や理解できない文構造はない」というレベルまで持っていきましょう。
文法や英文解釈に不安があれば、一つ前のステップの参考書も適宜参照し、あいまいな理解のまま先に進まないこと。「Basic」「300」ともに8割以上の正答率をめざしましょう。
入試を見据え、もう一段階レベルを上げます。入試において重要な英文法・イディオムを「Vintage」でガッツリ網羅します。英文解釈・長文読解も次のステップへ進み、共通テストレベルまで実力を引き上げましょう。
ここまでやり切ったら、共通テストで7~8割を取る実力はついているはず。模試で結果が出ない場合は、センター試験の過去問で問題形式に慣れるとともに、これまで使った参考書を復習し理解があいまいな部分を一つずつなくしていきましょう。
このレベルを高3の春くらいまでに仕上げられれば、志望校に特化した勉強に十分時間を割くことができ、合格がグッと近づきますよ。
次に進むポイント
- 「イチから覚える」に出てくる英文で、理解できない文構造はない
- 「Vintage」で8割以上取れる。答えを覚えるだけでなく、正解の根拠まで説明できる
- センター試験の過去問で7割以上とれる
二次試験で戦えるハイレベルな「長文読解」「英文法」
共通テストレベルのままでは、各大学の二次試験では勝負できません。一般的な大学の二次試験レベルまで、実力を引き上げます。
早稲田大学人間科学部の英語には英文法のみの大問があり、かなり高度な文法知識が求められます。「Vintage」より一回り難しい「語法問題1000」でさらに実力をつけましょう。
「ポラリス」は長文読解の問題集ですが、全文にSVOCが振られていたり、単語や熟語の注釈がついていたりして解説がかなり丁寧です。
そのため、長文読解の問題をこなしつつ英文解釈の理解を深めることができ、語彙も徐々に増やしていくことができます。
次に進むポイント
- 「語法問題1000」で8割以上取れて、正解の根拠を説明できる
- 「ポラリス」の問題で8割以上取れて、すべての英文の構造を理解できる
- センター過去問の長文問題で8割以上取れる
総仕上げ!早稲田人間科学部の合格圏内へ
ここまでで、一般的な入試に必要な実力はほぼ身についたはず。あとは、早大入試に特化した実力を磨いていきましょう。
早稲田大学人間科学部の英語の急所は、「長文読解」と「文法力」です。
特に、比較的点の取りやすい「長文読解」を確実にモノにできるかが、合否を分けると言っていいでしょう。速読力も求められるので、ここからは時間を意識して問題演習を行いましょう。
速読するには、英文構造を瞬時につかむことが不可欠。「ポラリス」は解説も丁寧に載っているので、理解があいまいな部分は確実になくしていきましょう。
英文法は、入試界でもトップクラスの難易度です。「ファイナル英文法」で総仕上げを行いましょう。
入試ではかなり細かいところまで問われるので、あいまいな知識では太刀打ちできません。問題を解いて満足せず、根拠や解説まで確実に理解しましょう。