- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
中央大学の英語は分量が多く、集中力と持久力が問われる試験。
私立らしい文法・語彙問題が多く、英語の知識をしっかりと蓄えながら能力をつけていくことが重要です。
この記事では、中央大学英語の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
中央大学の英語出題傾向
中央大学の英語にはリスニングは無く、筆記試験のみとなります。
読解力を必要とする問題が多いため、英語の文章を読み通すことに慣れているかどうかが鍵となります。
中央大学英語の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 和訳
- 第2問 英作文
- 第3問 語彙
- 第4問 語彙
- 第5問 語彙
- 第6問 文法
- 第7問 空欄補充
- 第8問 読解
第1問 和訳
A4用紙1枚程度の英文(300語程度)の一部を和訳する問題です。レベルこそ高くはないですが、正確に和訳することが大切です。
ただし、文構造を取り違えると大きく失点することになりかねません。
そのため、なんとなくで訳してしまうことの無いようにすることが重要です。
第2問 英作文
自由英作文問題が2題出題されます。構文は難しくないものの、英訳しにくい日本語を出題されることが多いです。
そのため、英作文の対策ができている受験生とそうでない受験生の間で差が大きく生まれるといえます。
第3問 語彙
第3問では、単語の品詞を変える問題が出題されます。(例:receive→reception)
品詞の種類と役割を正確に把握しておくことはもちろん、構文・文型の知識や語彙力も求められます。
「副詞は〜ly」「名詞は〜tion/sion」などのイメージがあると多少解きやすいですね。
第4問 語彙
第4問は、頭文字が与えられる単語補充問題です。
短い文章の中に空欄がある形で出題されますが、文章自体は易しく、日本語訳も付きます。
しかし、熟語を知らないと解けないような問題もあるため、そこに悩んでしまって時間を浪費しないようにするのが重要です。
第5問 語彙
第5問では、4択の空欄補充問題が出題されます。
単語は時々難しいものが出てくる一方、文法は易しいものが多いので高得点が狙えます。
文法の問題集の問題を即答できるようになれば、時間を稼げます。
第6問 文法
文法・語法・内容の誤りを含む下線部をマークする問題です。
ここには難しい問題も多くあるため、多く正解できればかなり有利になります。
答えの候補が見つからなかったり、複数出てきてしまうことがありますが、悩むと時間が無くなってしまうので注意です。
第7問 空欄補充
500語程度の文章の中に空欄が用意されていて、そこに当てはまる選択肢(3~6語程度)を選ぶ問題です。
中央大学の英語の中では解きやすい部類の問題で、ダミーの選択肢も無いため、素早く正確に解答することが求められます。
第8問 読解
600語~700語の長文についての読解総合問題です。
問題ごとに注目すべき段落が決まっているため、見た目より解きやすいのが特徴です。
しかし、それでも長い文章を短時間で読んで理解する必要があるため、難易度は全体の中では高めです。
中央大学英語の時間配分の例
中央大の英語は90分で、大問は8つです。「1つの大問に10分、最後に解けなかった問題に再挑戦+見直し」が目安になります。
しかし、時間をかけて考えたい和訳や英作文の時間を多めにし、選択肢問題の時間を短めにするなどの戦略も大事です。
方針としては、まずは選択式である第5~8問を終わらせてしまうのが良いでしょう。
それからは第1~4問に移り、最後にわからなかった問題をもう一度考えてみるという流れになります。
時間配分の例
00:00 | 第5問 語彙(8) |
00:08 | 第6問 文法(8) |
00:16 | 第7問 空欄補充(8) |
00:24 | 第8問 読解(15) |
00:39 | 第1問 和訳(15) |
00:54 | 第2問 英作文(10) |
01:04 | 第3問 語彙(10) |
01:14 | 第4問 語彙(5) |
01:19 | 見直し・再挑戦(11) |
第4問は「知らないと解けない」問題が混じっているので、最初にサクッとやるのも良いでしょう。
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中央大英語で必要な学力レベル
中央大学では、文章読解力や速読力、語彙力や文法の知識が主に重要となります。
難関大レベルまでに実力を磨かなくても十分戦えますが、基本を押さえていないと他の受験生に遅れを取ってしまう問題設計になっているので、油断は禁物です。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、〇〇の英語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
中央大学のレーダーチャートはこのようになります。
中央大学の英語のレーダーチャートはこのようになりました。今回は法学部のレーダーチャートを参照しています。
和訳や英作文・文法など多岐にわたり出題されるため、まんべんなく対策が必要です。
英単語
英単語はレベル3。特別に難しい単語が出てくるわけではないですが、しっかりとした単語力をつけておく必要があります。
英文法
英文法はレベル4。私大で言うと標準レベルの英文法能力が求められますから、ランダム出題の空所補充問題や語法・イディオムの演習も入念に必要になります。
英文解釈
英文解釈はレベル3。私大入試には珍しく和訳問題が数題出題されています。レベルこそ高くはないですが、正確に和訳する練習が必須です。
長文読解
長文読解はレベル3。設問数こそ多いですがそこまで長く難しくはありません。
そのため、標準的なレベルを早く正確に解けるようになれば大丈夫です。
ただ、和訳、空所補充、英作文も長文中に出題されるため、これらを解くための能力が必要になります。
英作文
英作文はレベル3。自由英作文問題が2題出題されます。
構文は難しくないですが、元の日本語が英訳しにくいことが多いため、「和文和訳」をスムーズにできるように練習しておく必要があるでしょう。
中央大学英語が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、中央大学の英語で合格点をとれるようになるための勉強内容を紹介していきます。
「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、「ある程度基礎はできている!これから中央大学に特化していきたい!」という人は途中から読み進めてもOKです。
まずは英単語と英文法の基礎固めから
中央大学の英語攻略の要となる単語力・文法力をつけていきましょう。
この2つは読解や英作文でも非常に重要となります。まずは高校基礎レベルとして、下記のテキストに取り組みましょう。
単語帳についてはとりあえず3周やりきって、8割以上覚えられている状態を目指しましょう。
英文法については「わかりやすく」を1周し、各文法事項について理解できたら、次のステップに進みましょう。
英語の基礎になる英文解釈についても触れていきます。
こちらは2周ほど読み進めていけばOKです。
このあたりを高校1年〜高校2年中盤までにできると良いペースです。
一通り参考書をやり終えたら次に進みましょう!
次に進むポイント
- ターゲット1200の単語は8割くらい覚えている、特に前半は完璧
- 文法事項を一通り理解している
- SVOCとはなにか、句と節の違いなど、英語の読み方の基本がわかっている
長文読解の勉強を始める
基本が身につくだけでは点数には繋がりません。共通テストや入試の問題の基本は「英語長文」です。
そのため、長文をしっかり読めるように読み方を身に付けていく必要があります。
現在「読んでも内容をつかめず、文字を追っただけ・・・」という状態でも、テキストをやり込めばその状態から卒業できます。
並行して文法の知識をつけていく
長文読解の力をつけている間に、中央大学で大きな得点を占める文法問題への対策をしていきます。
その際、「ターゲット1200」を時々見直し、記憶が抜けていないかチェックしましょう。
スタディサプリで授業の内容を吸収して、英文法問題精講でアウトプットしていきましょう。
問題精講ができれば2020年までのセンター試験で7割獲れるレベルなので、中央大の問題も解き始めます。
次に進むポイント
- 「イチから鍛える英語長文Basic」が難なく読める
- 「入門英文法問題精講」がスラスラ解ける
長文読解と英作文の基本を身につける
もう少しレベルの高い英語長文に慣れていきながら、中央大学でも出てくる英作文の勉強をスタートさせます。
各問題集・参考書をしっかりと読み込み、問題も全て解き切るようにしましょう。
わからない問題を放置せずに、調べたり先生に聞いたりするとともに、復習を忘れないように。
このあたりになると、語彙と文法をさらに強化する必要が出てきます。
「ターゲット1900」は何度も読み込み、8割程度を暗記しましょう。中央大学では品詞の書き換え(例:receive→reception)が出題されているので、動詞の名詞形・形容詞系なども意識して覚えていきましょう。
「スタディサプリ高3」は、次の段階で取り組む「Vintage」に繋げるための重要な教材です。抜けなくしっかり学習しましょう。
この段階までを高2冬〜高3の春辺りまでに仕上げられていれば、良い感じです。
次に進むポイント
- 「入門英文解釈の技術70」の各項目を理解している
- 「イチから鍛える英語長文300」のレベルの長文なら意味がしっかりとれる
- 「英作文トレーニング必修編」の問題ならスラスラと解ける
センターレベルまで実力を伸ばす
単語をターゲット1900に継続して取り組みつつ、英文法も入試実戦レベルまで伸ばします。
中央大学の文法問題は難しく、Vintageの隅々まで出題されます。
そのため、Vintageはとにかく完璧にしましょう。
英文解釈、長文読解、英作文もしっかり固めていきます。
これらの単語・文法、長文演習や英作文が高3の夏前に仕上がっていると非常に良いペースです。
しかし、人によってはこの分量を3ヶ月程度で終わらせるのは難しいでかもしれません。
そのため、遅くとも夏休みが終わるまでには終わっているようにしましょう。
次に進むポイント
- センターや共通テストで8割とれる
- 英作文の基本的な考え方、和文和訳の考え方がわかる
- Vintageの内容をほとんど覚えている
中央大入試レベルまで引き上げる!入試レベルの長文読解・英作文演習
ここからは入試に向けて十分な実力をつけていきます。
難しい問題集が並びますので、気合を入れて取り組みましょう。
ターゲット1900は英語力の基盤となるので、引き続き頑張りましょう。動詞の名詞・形容詞形を意識するのを忘れずに。
「英文法・語法問題1000」がスラスラ解けるようになれば、中央大学の語彙・文法問題でも困ることは無くなるでしょう。
英文解釈・長文読解もレベルの高い問題集を使います。
文章の意味がうまくつかめなくても、すぐに答えを見てはいけません。何度も読んでみたり、辞書を使ったり意味を掴む努力を重ねることで読解力アップに繋げましょう。
また、読解問題を解くと同時にわからなかった単語のリストを作ると、入試の時も持っていける代物になります。
ここまでを10月中に終わらせるのを目標にしましょう。
次に進むポイント
- 「単語がわからなくてつまづく」ことが無くなってきた
- 「英文法・語法問題1000」がスラスラ解ける
- 600語程度の長文ではひるまなくなった
中央大学入試に向けて最後の仕上げ
「ポラリス2」には難しい文章が揃っていますが、どの問題もしっかり考えることで読解力を伸ばしましょう。
わからないなりに考えることで、スタミナやメンタルも身につきます。
中央大学の文法問題はかなり難しいので、最後の仕上げには「ファイナル英文法」を使います。
- 過去問赤本(5年分)
- 過去問中央大の英語
赤本は、共通テストが終わった後に、本番の雰囲気をつかむ感覚で解いていきましょう。
中央大学の赤本は3年分しか載っていないので、中古の赤本を用意して最低でも5年分は解きましょう。
「中央大の英語」には10年分の過去問が載っています。
他教科に余裕がある場合や、英語で差をつけて合格したい場合は、これを解き切るのも非常に有効です。